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イッピン「香り高く!優美に!~福岡 高取焼~」

ボディーが丸く、飲み口がキュッと締まった
ワイングラスのような形状が飲み物の香りを引き立たてると、
年に5000個を売り上げる人気のカップがある。
江戸時代から茶陶で名をはせた、福岡の高取焼。
いま受け継がれた茶の湯の美意識を昇華させ、
さまざまな器が誕生している。
幾重もの色が流れ落ちたような優美な風合いの器や、
「透かし彫り」という技法を用いた雅な菓子器。
 

香るカップ(鬼丸雪山窯)

「香るカップ」は
高取焼の特徴である薄い作りを活かし、
飲み口が0.5mmと極めて薄く作られているため、
飲み物の溜まった香りを口と鼻にしっかりと届け、
本来の味をよりまろやかに、よりダイレクトに感じさせる器です。
また伝統の釉の色合いにより、
その佇まいには歴史と伝統を感じさせる「気品」が漂います。
 
独特の丸みを帯びたフォルムと、
小石原の土の細かい粒子と微細な空気の穴が違いを生み、
コーヒーの香りを凝縮し、コーヒー本来の味を引き出してくれます。
 
また、日本酒、焼酎、ビールなどのお酒を
より美味しく飲むことが出来ます。
経産省が主催する「The Wonder 500(香るカップ)」に
選出されています。
「The Wonder 500™」は、
クールジャパン政策のもと
“世界にまだ知られていない、
日本が誇るべきすぐれた地方産品”を発掘し
海外に広く伝えていく プロジェクトです。
 

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nanae(高取焼宗家)

「nanae」は高取焼宗家へ嫁がれた奥様、
髙取七絵さんの作品です。
 
400年を超える歴史を持つ髙取焼宗家は
一子相伝による直系の窯元です。
黒田藩の御用窯として、
現在も、遠州茶道宗家の指導を受けて伝統技法を守り続け、
今でも長石や陶土を唐臼でつき、
登り窯や穴窯による焼成を行なっています。
 
髙取七絵さんは、福岡市に生まれ、京都で染織を学ばれた後、
髙取焼宗家に嫁がれました。
 
薄くて軽い「高取焼」。
しかしながら従来の高取焼のイメージは「渋い」「暗い」「古い」。
ですが、高取焼の釉薬「七色ぐすり」にも
明るくて優しい綺麗な色もあることを知って欲しい!
今まで陶器を好まなかった方にも受け入れて頂きたい!
そういう思いから「nanae」は生まれました。
 

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透かし彫りの菓子器(高取焼味楽窯)

「透かし彫り」という技法を用いた雅な菓子器が紹介されました。
 
廃藩置県後、高取焼の各窯元は
  1. 小石原鼓系
  2. 小石原中野系
  3. 福岡東皿山系
三派に地域分類されました。
 
13代 亀井味楽は20歳の時に、
太宰府天満宮の裏山にある
山伏の修験場「宝万山亀井坊」の名を取って
「亀井」と改姓し、
「亀井味楽窯」の当主として高取焼の窯の火を守りました。
 
 

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高取焼

 高取焼については、こちらをご覧下さい。
 

omotedana.hatenablog.com

 

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