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イッピン「北の大地 あたたかな器~北海道 札幌・江別の焼き物」

<番組紹介>
土のあたたかみを感じさせるマグカップや、
大地に生きる野草の美を封じ込めたような絵付けの皿が
今、大人気だ。
これらのイッピンは、 北海道の札幌市・江別市で作られた。
いずれも地元で採れ、 赤レンガの材料となる粘土を使っている。
故郷への愛情がこもった器なのだ。
土の風合いを生かす成形のワザとは?
草花が器に溶け合うかのような絵付けのヒミツとは?
北の大地が生んだ、知られざる焼き物の魅力を、
芹那がリサーチする。
 

 

米澤煉瓦

米澤煉瓦は、
昭和14(1939)年創業。
地元の粘土を使って、1日に1万~2万個を製造しています。
取り扱っている煉瓦の種類は30種類以上。
窯は、 徐々に温度が高くなるようにトンネルの様になっていて、
そのためヒビ割れが防ぐことができるんだとか。
75m程の釜の火を3月から12月上旬まで落とさず、
1200℃近い温度で50時間かけて焼き上げています。
「丈夫な煉瓦は高温で焼ける原料が必要。
 野幌の原料は鉄分を多く含んでいて、赤い色を出すのにも適している。」
                         (米澤照二社長:談)
 
 

陶芸家・山田雅子さん

北海道・札幌市などでは、
そのレンガの土を使った器が注目されています。
 
山田雅子さんは北海道を拠点に活動されている陶芸作家です。
陶芸用としては少々扱いにくい「野幌粘土」にこだわり、
土の特徴を生かした自然で温かみがあり、
料理映えするシンプルな器にこだわっています。
 
「野幌粘土」は一般の粘土より亀裂が入りにくいので、
山田さん場合は水の吸収を抑えるために素早く成型して、
一つの作品を3分弱で作成するのだそうです。
2、3日乾燥させたら 「鎬」(しのぎ)と呼ばれる表面の縞模様を、
ご自身の手によって一本一本削り、
浅さなどを全て一定にすることで綺麗に模様としています。
ざらりとした素朴な風合いは、
褐色の素地に白化粧を施した「粉引」(こひき)ならでは。
映画 『しあわせのパン』『ぶどうのなみだ』で使用されたことから、
ファンの方も沢山いらっしゃいます。
 
 

陶芸家・新林祐子さん

陶芸家・新林祐子さんも地元のレンガ土を生かして、
大地に生きる野草の美を封じ込めたような作品を制作されています。
新林さんは、平成7(1995)年に「なな窯土裕陶房」を開窯しました。
 
「ナナカマド(七竈)」は
北海道江別の木であり、
7回カマドに入れても燃えないしぶとさと
花や実の華麗さに引かれて窯名としたそうです。
 
 

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