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イッピン「モダンで精緻!“文様の美”写す紙・伊勢型紙」

<番組紹介>
夜をすてきに演出する「ライトスタンド」。
表面に刻まれた花や木々の繊細な文様の美しさが評判を呼んでいる。
素材は「伊勢型紙」。
三重県鈴鹿市で作られる文様を手彫りした型紙だ。
本来、着物を作るときに 生地に柄をつけるための“道具”。
近年、ライトスタンドやアクセサリーなど、
おしゃれアイテムとして表舞台に登場している。
長い時間をかけて彫り上げる、
緻密な文様に秘められた職人たちのワザを、
 

 

伊勢型紙職人・木村正明さん

「突き彫り」の技で型紙を彫り続ける、木村さん。
「突き彫り」は紙を突くようにして紋様を彫り進めることで、
より繊細な形を浮かび上がらせることが出来手法です。
 
現在、「伊勢型紙」はその芸術性が高く評価されて、
家具など調度品の染付けにも使われるようになりましたが、
逆に、木村さんの様に「染め物用の型紙」だけ彫り続ける職人は
10人にも満たない状況になってしまっています。
 
木村さんは、平成19(2007)年には「瑞宝単光章」を受賞するなど、
伊勢型紙の継承と発展に力を尽くしています。
 

伊勢型紙専門店 おおすぎ

 
伊勢型紙おおすぎ(株式会社大杉型紙工業)さんは、
伝統工芸の伊勢型紙の技を生かしたインテリア・ご贈答用の品々を
製造・販売する会社です。
 
伊勢型紙のベースとなる「型地紙(渋紙)」は、
和紙3枚を、「柿渋」を用いて貼り合わせます。
2~3日放置し馴染ませた後、
張り板に貼り天日乾燥し、 1週間程、室の中で煙で燻し続けます。
そしてもう一度、柿渋に浸して天日乾燥と室枯らしを行い、
延べ40日程かけて作られます。
こうして出来上がった「渋紙」は、繊維の方向が交互になるため、強靱。
耐水性に優れ、水分を吸った状態で寸法安定性を発揮します。
また、小刀などで切りやすいため、細かい模様を彫ることが出来ます。
 

 伊勢型紙専門店 おおすぎ 

  • 住所:〒510-0243
       三重県鈴鹿市白子3丁目8−6   
  • 電話059-387-1515
 

伝統工芸士・今坂千秋さん

今坂さんは「道具彫り」の伝統工芸士。
「道具彫り」は文様の種類の数だけ道具が必要となるため、
道具作りの技術がとても重要です。
もちろん道具も職人さんの手作りです。
そして、均一な模様が幾列にもなるため、
彫る前の文様の割り付けにも神経を注ぐそうです。
3000本の彫刻刀を組み合わせ、 一つ一つ文様を彫ることで製作します。
 
 

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