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イッピン「特殊素材を暮らしの中へ 神奈川・町工場発 生活用品」

<番組紹介>
工業製品を主に造ってきた神奈川県の町工場が、
生活用品づくりに挑みだした。
石英ガラスのベル、バネの技術を応用したクリップ、
遠赤外線を発する特殊素材の鍋など。
 
工業製品を主に造ってきた神奈川県の町工場が、
持てる技術を使って生活用品づくりに挑みだした。
ビーカーやフラスコなどを手掛けてきた会社は、
材料の石英ガラスの透明感と音の響きに着目してベルを。
電化製品などのバネを手がける社長は、
紙を折り曲げずにめくれるクリップ、
さらに製鉄所の部品に使われる
カーボングラファイトを使って鍋を作り出した企業など、
斬新なアイデアと情熱で生み出されてきた
新商品を見つめる。
 
 
神奈川県綾瀬市は、
第2次世界大戦後、米軍厚木基地が置かれた他、
自動車産業を中心とした4つの工業団地が作られ、
現在でも250以上の工場が集まる、
関東でも有数のものづくりの町です。
 
少人数での生産体制を採っている工場が多く、
機械器具などの様々な種類の素材加工に定評があり、
まるで手仕事のように想いを込めた製品づくりが
なされています。
 
ただ、綾瀬市内にある企業の多くが下請け企業であり、
バブル崩壊後のグローバル化や産業構造の変化の中で、
厳しい経営環境に置かれています。
 
この現状を打破するため、
意欲を持った市内中小企業の企業経営者達が、
その価値を再発掘・表現し、地域を向上させるために
協力し合っています。
 

 
 

1.Sekiei Bell ~セキエイベル~(鎌田理化学器械製作所)


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昭和34年創業の工業用ガラス製品の製造メーカー
硬質ガラス加工や石英ガラス加工など、
永年培ってきた技術を駆使して、
大学や研究機関向け理化学実験器具といった
少量多品種の製品や、
半導体製造装置用部品などの高純度製品、
複雑な形状や寸法精度の要求により
制作が困難とされている装置など、
加工技術を駆使して高品質な製品の供給を可能としています。
 

 
石英ガラスは不純物の割合が極端に少ないため、
透明度が高く、熱に強く、
薬品に侵されにくいという特徴を持っています。
 
 
「Sekiei Bell」(セキエイベル)はひっくり返すことで、
その高い純度と透明性を持つ石英ガラスの音まで澄み切った
「テーブルベル」です。
 

 
そよ風のような音色を奏で、
残響音が長く残る「フウリン」は、
すっきりしたデザインと
軽やかな音色で来客を知らせてくれる「ドアベル」です。
最適な音色が響くように研究された厚みと形状は、
2,000度を超える炎で職人が一つ一つ手作りしています。
 



 
  • 住所:〒252-1125
       神奈川県綾瀬市吉岡東1-8-5
  • 電話:0467-76-5353
 
 
 

2.Sumi シリーズ(旭工業有限会社)


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旭工業有限会社」は、昭和31(1956)年創業の
日本では数少ないカーボン加工専門メーカーです。
 

 
カーボン=炭素(炭)は、
耐熱性、熱伸縮性、耐酸性、電導性に優れているため、
金属に代わる素材として注目されており、
純度が高いため、
溶かした金属等を流し込む型にも使用されています。
 
代表取締役社長の嶋知之さんはバーベキューが趣味で、
日本会員にもなっているほどです。
その バーベキュー協会の講習会で
炭の遠赤外線効果について学んだ時、
自分達が扱っているカーボン製品
「カーボングラファイト(黒鉛ソリッド材)」でも
同じような効果があるのではないかと思ったのがきっかけで、
バーベキュー用プレートに着手し始めました。
 
 
平成28(2016)年からは、
「あやせものづくり研究会」に参加し、
デザイン会社のアドバイスを受けながら製品開発を行い、
平成30(2018)年に完成したのが、
「Sumi Ita(スミイタ)」と「Sumi Nabe(スミナベ)」でした。
 

 
 
「Sumi」シリーズは、
加熱すると炭火焼と同等の遠赤外線を発して、
お肉は外はこんがり中を柔らかジューシーに、
野菜は大切な水分を外へ逃がさず柔らかくと、
誰でも簡単に、食材を美味しくすることが出来る、
失敗知らず万能調理鍋です。

「Sumi Nabe」は塊を削り出して制作しているため、
継ぎ目がなく、均一に温度が伝ります。
底面がフラットなので、焼いたり、炒めたりする時にも使えます。
また、持ちやすいように”フチ”を付けているのもの魅力です。
 

 
カーボン=炭素(炭)の遠赤外線効果は、
一般的なフライパンより、
熱を食材の中心に約2倍早く伝え、
火が通りずらい中心に伝わった後は
熱を全体に均一に伝えるので、
短時間で調理することが出来ます。
そのため、
野菜はみずみずしいまま、
かぼちゃやじゃがいもなどの根菜類は、
芯までホクホクの状態で調理することが出来ます。
肉の柔らかさの基準となる「破断応力」(噛み切る力)も
通常のフライパンより低くなるため、
柔らかいお肉に仕上がり、食べることが出来ます。
カーボン鍋は柔らかさと旨味の両方を引き出してくれるのです。
 

 
更に、炭火と違い面倒な火起こしが不要で、
フッ素コーティングを施しているため焦げにくいので、
油も要らずヘルシーです。
 

 
ガスにもIHにも対応していますし、食洗器もOKです。

 
 
sumiシリーズ」には、
野菜の旨味を引き出す
万能鍋のSumi Nabe(スミナベ)

ガラスの蓋なので中身が見やすく調理がしやすいです。
素材の良さを引きだしてくれるので、
野菜もお塩だけでも美味しくいただけます。
 
 
遠赤外線で、ふっくらもちもちのご飯が炊ける
万能深鍋Sumi Fuka Nabe


フカナベは内側の形状が対流を生み、
ムラなく均一に熱が伝わりますので、
ご飯だけでなく、
煮込み料理や蒸し料理、カレーなどのスープ系の料理も
おススメです。
 
 
バーベキューやプレート料理を楽しめ、
食卓でカセットコンロなどに乗せて使える
万能プレートのSumi Ita grill(スミ イタ グリル)


 
 
表面はこんがりと香ばしく、
中は閉じ込めた水分でしっとりと、
素材本来の旨みを引き出した極上のトーストが味わえる
Sumi Toaster(スミトースター)があります。


 
  • 住所:252-1123
       神奈川県綾瀬市早川2647-18
  • 電話:0467-77-1311
 
 
 

3.Tetsu Nabe ~鉄鍋~(ナウ産業)


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「ナウ産業」は昭和46(1971)年創業の
厚板加工を得意とする金属加工メーカーです。
 

 
厚さ12mmもの厚物プレス加工(最大300t)、
大型トラック部品や工作機械の輸出用コンテナの製造など、
神奈川県綾瀬市の自動車関連産業の中で培われた
高い技術を誇ります。
 

 
高い技術はあっても、一般の方と接点がある物でないため、
作ったものが喜ばれるシーンに出会うことはなかなかありません。
社長は、「職人達のやりがいがもっとあれば」という想いから、
一般の方々に使ってもらえる「BtoC商品」を手掛けることを決意。
「BtoC商品」とは「Business to Consumer」の略で、
企業(Business)が一般の消費者(Consumer)を対象に
サービスや商品を提供するビジネスのことです。
 
そして、生まれ育った綾瀬のご当地グルメ
「とんすき」を美味しく食べることの出来る
「サビない」鉄鍋を誕生させました。
「とんすき」とは「豚のすき焼き風鍋」で、
お祭りなどで振る舞われる綾瀬市のローカルグルメ。
 
 

 
その技術から生まれたプレス「鉄鍋」は
密度が高くきめ細やかであるため熱伝導率が高く、
熱が瞬時に伝わりジューシーさと旨味を閉じ込めるので、
肉料理や卵料理などに最適な鍋です。
 


 
鉄鍋は「サビ」を発生しにくくする
「チッカ黒染め処理」が施されているため、
使用前の空焚きや保管のための油引きなどは不要で、
お手入れも簡単。
 
 
更に「チッカ黒染め処理」は、鉄の7倍もの強度を実現。
衝撃や摩耗・摩擦に強く、
金属製調理器具を使用してもキズ付きの心配がありません。
 

 
「チッカ黒染め処理」後でも、
鉄分溶出が確認されているので、
現代人に不足しがちな鉄分を補うことも出来ます。

 
厚さ3.2mmのしっかりした重さのため、
五徳の上でもずれないので、ストレスフリーで調理出来ます。
大きめのハンドルなので、持ちやすくもなっています。
 

 
直火でも炭火でも利用可能なので、
キャンプなどのアウトドアでも活躍間違いなし!
食洗器もOKです!


Tetsuシリーズには、
「Tetsu Nabe」(「Tetsu Nabe set」)の他、

 
「Tetsu Konabe」(「Tetsu Konabe set」)、

 
「Tetsu Kaku Nabe」(「Tetsu Kaku Nabe set」)、

 
「Tetsu Pan」、

 
「Tetsu Grill」があります。


 
  • 住所:〒252-1108
       神奈川県綾瀬市深谷上8-13-5
  • 電話:0467-78-4155
 
 
 

4.CLIP ~クリップ~(Factionery・五光発條)


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金型設計などを手掛ける
藤沢市のモールドテックが中心となって立ち上げた
文房具ブランド「Factionery」(ファクショナリー)では、
町工場の高い技術力を生かした
オリジナルのものづくりを展開しています。
 

 
CLIP」は、
「Factionery」プロダクトの一つで、
精密ばねを手掛ける「五光発條」を含む
製造メーカー4社が参加して出来た、
紙を折り曲げずにめくれるクリップです。
 
「CLIP」のデザインなどの監修は、
西村拓紀デザイン(東京都)が担当しています。
 
「CLIP」の特長は、
「書類をいつまでもめくれること」。
普通のクリップでは書類をまとめた後、
めくると折り跡がついていました。
 
「ねじりばね」や「引きばね」の技術を駆使して出来た
この「CLIP」は
クリップ自体が回転してくれるので、
スムーズに、めくり跡をつけることなく、
書類をきれいにいつまでもめくることが出来ます。
 
更に、特殊なくぼみ形状が付いているため、
クリップ同士をつけたり外したりする事も出来ます。
 
そして繋げた後も独立して回転し続けられるため、
簡単にページ数を増やすことが出来ます。
 
 
「第27回 日本文具大賞 2018」の機能部門を受賞しています。
 
  • 住所:〒246-0008
       神奈川県横浜市瀬谷区五貫目町25−16
  • 電話045-921-0868
 

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