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イッピン「名匠への道 未来へ 輝きはさらに深く〜熊本 肥後象嵌〜」

<番組紹介>
江戸時代、熊本で独自の進化を遂げた象嵌を肥後象嵌という。
コロナ禍の中で、
その伝統に新たな風を吹き込もうと奮闘する
二人の若手職人を追い、その技術と思いに迫る。
 
コロナ禍の厳しい状況の中、
伝統工芸を守り、発展させていくために、
新たな挑戦にのりだした若手職人を紹介するシリーズ
「名匠への道」。
 
今回は、江戸時代に独自の進化を遂げた熊本の肥後象嵌。
象嵌とは黒地の鉄板に金や銀の形をはめ込んでいく装飾技法 。
一人は、かつて肥後象嵌の特徴だった独特の黒の再現に挑み
成功させた職人。
もう一人は、スペインの象嵌技法を取り入れ、
“渋さ”が身上の肥後象嵌に華やかさをもたらした職人。
 
 
 
 

1.Damasquinador
 (ダマスキナドール:伊藤恵美子さん)

 
伊藤恵美子さんは
熊本の伝統工芸である「肥後象眼」と
スペイン・トレドの伝統工芸である「ダマスキナード
(damasquinado・スペイン象眼)を融合させた
アクセサリーブランド「Damasquinador(ダマスキナドール)」を
平成27(2015)年に立ち上げました。
 

oveja-emi.cocolog-nifty.com

 
23歳頃、「肥後象眼」のことを知り、
象眼についてネットで調べていると、
スペインにも技術があると知りました。
そこで、九州電力の派遣事業に応募して、留学。
スペインで一通り修業してから、
日本の象眼の技術を見直してみると、
日本的な感覚が美しいなと気づき、
スペインの派手できらびやかなものと
日本の侘び寂びを融合した「かわいい」を生み出したいと思い、
アクセサリーを製作されています。
 
トレドはスペイン中央部にある世界遺産にも登録されている古都です。
そんな伝統ある古都で受け継がれてきた工芸が
「ダマスキナード(Damasquinado)」です。
 「ダマスキナード」とは、日本語で「象嵌細工」と言います。
トレドのダマスキナードは「金工象嵌」で、
金属のプレートなどに金や銀で出来た糸を象嵌し
文様を仕上げていたものになります。
「金工象嵌」は、元々シリアのダマスカスから生まれたとされており、
「ダマスキナード」の名前もダマスカスからきていると言われています。
 
 
 

2.べっ甲象嵌(松下良太郎さん)

 
松下良太郎さんは、熊本地震をきっかけに、
歯科技工士から肥後象眼師に転身した作家さんです。
肥後象眼で培った技術を生かして、
鼈甲(べっこう)に金銀の繊細な装飾を施した
「べっこう象嵌」独自に確立しました。
 
これは「ピクウェ」(Pique)と言い、
ルイ14世の頃の17世紀フランスで誕生した技法で、
鼈甲、象牙などに金、銀、真珠母貝を象嵌したものですが、
製法が秘法とされたために
19世紀末頃を最後に歴史の舞台からその姿を消しました。
昭和60(1985)年に、塩島敏彦氏が発表した技法が
世界で唯一の製造技法とされてきましたが、
松下さんが、平成30(2018)年12月、遂に
「鼈甲に金銀を象嵌したピクウェ」を再現することに成功しました。
 
 
 

3.肥後象嵌 光助(4代目の大住裕司)


www.youtube.com

 
肥後象嵌 光助さんは、明治7(1874)年創業の肥後象嵌の老舗です。
長年の信用と実績で、 天皇陛下への献上品を始め、
熊本県、熊本市の贈答品などを委嘱されています。
 
刀の鍔、小柄等に独特の意匠を凝らした
古来の文様に新感覚のデザインを加え、
ファッションやインテリア分野でも注目されている存在です。
 
四代目光助の大住裕司さんは
肥後象嵌の真髄とも言うべき伝統の文様と意匠で、
歴史の重みを感じさせる作品と
現代的なデザインの作品を数々発表し続けています。
 
  • 所在地:〒860-0004
        熊本県熊本市中央区新町3丁目2−1
  • 電 話:096-324-4488
 
 

≪参考≫参後象嵌について

 肥後象嵌については、こちらをご覧下さい。
 

omotedana.hatenablog.com

 

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