<番組紹介>
コロナ禍で苦境に立たされた、
伝統工芸の後継者たちを描く「名匠への道」。
沖縄の紅型職人は新たな表現に挑戦し、
漆職人は琉球王国時代の幻の技法の復活にかける。
伝統工芸の世界で、
コロナ禍の影響を深刻に受けているのが、
次代の担い手たちだ。
彼らは今何を考え、
どのような課題の克服に挑んでいるのかを描く
「名匠への道」。
1.紅型のマスク
(守紅さん/琉球帆布さん)
沖縄独自の染め物・紅型の職人「守紅」宮城守男さん。
また初めての試みとなるホテルの客室用の壁紙づくりで、
新たな境地を切り開きました。
着物用のデザインをベースに
花の数を増やし、新たなモチーフを描き加えています。
更に、沖縄の夏の夜、一晩だけ咲く
「サガリバナ」をモチーフにしたデザインもあり、
雄しべが風に揺れて四方に動く表現には
苦労したものの成長のきっかけになったとおっしゃっていました。
「サガリバナ」
夏の夜にだけ花咲き、夜明けには散ってしまう「幻の花」です。
熱帯・亜熱帯の花で、日本では沖縄から奄美のマングローブの川など、湿地帯に自生しています。
白や淡いピンクの綿毛のような花を、ぶらりと垂れ下がる茎の周りに連なって咲かせる姿が「フジの花」に似ていることから、「沢藤」とも呼ばれています。
また、甘い香りを漂わせるのも特徴的です。
見頃は6月末~7月後半くらいまで。
(「星のや沖縄さんの客室」で壁をご覧下さい。)
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2.琉球漆器 (琉球漆紀行)
琉球漆器の職人達は、
琉球王国が残した名品をもとに全く同じものを作り、
当時の技法を解明して後世に伝えるというプロジェクトが行われています。
出演されていた
琉球漆器のあらゆる技法に精通する
県認定工芸士で「角萬漆器」の宇良英明さんは、
首里城に収蔵されていた作品の再現に取り組むため写真に残し、
また「漆実験工房」前田夫妻もこのプロジェクトに関わっています。
そんな最中の令和元年10月31日未明、
首里城正殿内部から発生した火災により、
正殿を始めとする9施設が焼失。
琉球王国時代から伝わる貴重な収蔵品の多くが
損傷してしまいました。
前島さんらは残された写真だけで、
作品の再現に取り組むことを余儀なくされ、
試行錯誤の日々が続いています。
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