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イッピン「海・空・大地を器の中に 沖縄・やちむん」

<番組紹介>
沖縄の海のエメラルドグリーンを取り込んだ人気の皿は、
沖縄の伝統的な焼き物「やちむん」に、新風を送り込んだ。
琉球王国に始まるやちむんが、
今は南国らしい色や柄が特徴の普段使いの器となっている。
全国から集まった陶芸家たちが、
オリジナリティ溢れるやちむんを作っている現場を、
佐藤藍子さんがリサーチ。
海の色を表現した皿だけでなく、白地に空の青が映えるお椀、
土の質感がそのままのカップなど手作りの器の秘密に迫る。
 
 

1.壺屋焼窯元「育陶園」


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沖縄の海のエメラルドグリーンを取り込んだ
人気のリム皿を作る工房です。

リム皿の「リム」とは、お皿の一段上がった縁の部分のこと。
その縁があるお皿のことを「リム皿」と言います。
リム皿のリム部分の幅もお皿によって様々ですが、
総じてリム皿にお料理を載せると、お料理が映えとても美しく見えます。
更に実用性も兼ね備えているため、使いやすく重宝します。

300年以上も壺屋でやちむんを作り続ける
育陶園」さんの定番は「唐草文様の器」です。
「彫」ではない、新しい唐草模様を表現しています。

育陶園」では他にもの2つのブランドを手掛けています。
 

シンプルで使い勝手のよい形で
繊細な女性の手にも馴染みやすい
軽さと薄さと持ちやすさがあり、
手に取るたびにほっこりし、
毎日の暮らしを心地良くしてくれる器です。
 
 

「時を味わう」をテーマにした、
モダンで大人かっこいい「やちむん」を目指した
器やシーサーを展開しています。
「Kamany」とは、「窯の根」のこと。
先人の手仕事に敬意を込めた
“原点を忘れないものづくり”を軸にしています。
 

 

育陶園」本店

  • 住所:〒902-0065
       沖縄県那覇市壺屋1-22-33
  • 電話:098-866-1635
 
 

ノモ陶器製作所[読谷村/野本周さん]

 
野本周さんは、真鍮から作られている釉薬を使って
「海の色を表現した皿」を焼いている作家さんです。
「陶芸 城」(ぐすく)で修行した後に独立、
やちむんの文化が深く根付く読谷村で
「ノモ陶器製作所」を立ち上げました。
 
野本さんは、釉薬の調合から成形、仕上げ、焼き上がりまで、
全ての工程を一人でこなしています。
野本さんの代表作は何と言っても
「オーグスヤー(沖縄の緑釉)」を使った
透明感のあるグリーンが美しい器です。
まるで光を帯びたような美しさが魅力です。
 
野本さんが作る器は、オーソドックスな形のものが中心で、
日常使いにちょうど良い、
程良くシンプルで飽きのこないデザインになっています。
 
 

陶器工房 壹[読谷村/壹岐幸二さん]

京都出身の壹岐幸二(いきこうじ)さんは沖縄県立芸術大学の一期生です。
沖縄県立芸術大学への入学を機に沖縄へ移住しました。
 
後に師となる大嶺 實清先生の最初の授業で、
「沖縄のやきものを見せてやろう」と連れて行かれた博物館の蔵で、
琉球王朝時代の「卵の殻のような白い」沖縄の古陶に出会い、感動。
 
大学卒業後は、研究生の時代を経て「大嶺工房」で修業し、
琉球陶器の神髄を追求しました。
そして、平成8(1996)年「陶器工房 壹」を設立しました。
 
「陶器工房 壹」では、壹岐さんが窯を仕切り、奥様が絵付けを担当。
数名のお弟子さん、パートさんと共にひとつの作品を生み出す
工房スタイルを取っています。
 
壹岐さんの代表作と言えば、
端正な形状と白化粧にコバルトで大胆な絵付けを施した
オリジナル食器です。
学生時代に博物館で見た
王朝時代の「卵の殻のような白」に通じる作品です。
 
また、琉球王朝時代よりも更に前、
約400年前に現在の那覇市で焼かれていた「湧田焼」を
現代的にアレンジした「mintama(みんたま)」シリーズもあります。
 
沖縄の陶芸を突き詰めていくと
必ずといっていいほど「湧田焼」にぶつかります。
「白化粧」が沖縄に入ってきたのは18世紀後半。
薩摩の影響が強いのに対し、
「湧田焼」はそれ以前の16世紀から17世紀くらいのもの。
「湧田焼」は効率良く生産するために、
器の中央部を無釉にして重ね焼きをしていました。
その中心部には「点打ち」が出来ます。
壹岐さんは、この中心部の点打ちの意匠を
そのまま「目玉」=「mintama(みんたま)」(沖縄の方言)に見立てて、
色の種類を増やし、「mintamaシリーズ」を生み出しました。
 

 陶器工房 壹

  • 住所:〒904-0324
       沖縄県中頭郡読谷村長浜925-2
  • 電話:098-958-1612
 
 

陶房「土火人」[うるま市/山田義力さん]

山田義力(やまだよしりき)さんは、沖縄生まれ沖縄育ち。
山田さんも大学生の時に大嶺實清さんの授業を受け、大嶺實清先生を師事。
沖縄の大地を感じさせる、砂まじり、小石まじりの
土の質感がそのままのカップを作っていらっしゃいます。
 
陶房「土火人」(つちびと)の陶器の特徴の一つが、斑模様の器です。
陶器の中に満天の星空が広がっているように見えます。
翡翠色をした器も特色の一つ。
光沢が漂いつつも、どこか素朴な風合いとグラデーションが魅力的です。
 

 陶房「土火人」

  • 住所:〒904-2203
       沖縄県うるま市川崎151
  • 電話:098-972-6990
 
 

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