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イッピン「暮らしに合わせしなやかに 〜東京・籐工芸〜」

<番組紹介>
新感覚!
籐(とう)のしなやかなうちわと軽いイヤリング!
椅子や敷物だけでない東京の匠の技と挑戦
 
▽思い出の椅子よみがえらせる椅子修理の魔術師
▽夏目漱石愛用のとう椅子
 羽田空港で人気!
 柔らかな風作る籐(とう)製うちわ
▽軽く象牙のような艶!手触りさらり!
 高級家具や涼やかな敷物で人気の
 東京とう工芸は明治の洋風化で花開く
▽漱石も愛用とう椅子
▽伝統工芸の危機感じた
 工房三代目の新製品うちわ開発までの工夫と挑戦
▽香りを風でアロマディフューザー!
 つけているのを忘れる軽さのイヤリング
▽娘の思い出のとう椅子を初孫のため
 新品同様に修復する匠の誇りと技
▽多彩で繊細で美しいとうの編み方。
<初回放送日:令和3年(2021)年11月26日>
 
 

1.木内籐材工業


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昭和6(1931)年創業の「木内籐材工業」は、
以来90年近く、ゴルフ場や温泉のような施設での工事を主軸に
籐を使った敷物製作、家具製作に携わってきました。
納入先は名門ゴルフ場や老舗旅館。
プロが信頼を寄せる「確かな技術」と「品質」があります。
良質な材料調達のため、三代目の木内秀樹さんは
自らインドネシア・ボルネオ島に出向き、原材料の買い付けています。
そのために、木内さんはインドネシア語を学んで、
通訳を通さずに交渉しています。
 
木内籐材工業」さんもバブルが弾けたのをきっかけに、
ラタンの椅子など一般向けの家具も手掛けるようになり、
伝統工芸展にも出品するようになりました。
 

 

 木内籐材工業

  • 住所:〒112-0011
       東京都文京区千石4丁目40−24
  • 電話:090-5128-2151
 
 
 

東京都知事賞受賞 の「籐製うちわ


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従来の竹製うちわでは放射状であった骨に「籐」を使い、
扇部には優しい風合いの和紙「無形文化遺産・細川紙」が貼られた、
籐の魅力が引き出されたデザインになっています。
 
 
 
手に取ると軽く、
軽く扇いだだけで独特の籐のしなりにより、
竹で骨組みをつくった従来のうちわには無い、
柔らかい風が感じられると好評です。
 

 
「うちわ」と言えば、
扇部の骨組みは大体放射状ですが、
手漉き和紙の向こうに透けて見える籐の骨組みは、
扇部の形状に合わせて「渦巻き状」に成型されています。
骨組みだけではなく、「柄」にも籐が巻いてあります。
そのため持ちやすく、
籐は表面に硝子質を持つため、触れた時に涼感もあります。
 
風量が大きな「六角」タイプ、

ころんとかわいらしい形の「丸」、

コンパクトな「角」の3タイプがあります。

 

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籐ピアス/Rattan Diffuser

木内さんは平成30(2018)年から
専修大学商学部の神原理教授のゼミの学生と共同で商品を開発しています。
 
籐ピアス」は、
3人の女子学生(中石千夏さん・井関麻祐さん・木下澄香さん)が
デザインしたラタンのピアスです。
東京都の伝統工芸展に出品したり、
ネットで販売するなどの広がりをみせています。
 
3人は華やかで伝統的な飾りの水引の形状と色合いを生かした
15点のデザインを考案し、
「お花」、「えび巻き」「淡路(あわじ)」「玉結び」の
4点の採用が決まりました。
 
普段は家具などを製造している木内さんは
「まさかこんな小物を作るとは思いもよらなかった」と
おっしゃいます。
 
籐に色を付けると色落ちするので、
ピンクや青の水引の紐を組み込んで編み込み、
井関さんらの提案で、
洋装にも合うように真珠を取り付ける工夫も施しました。
 
 
一方「Ratan Diffuser」は、
海原にゆらゆらと浮かぶ舟のような形のアロマディフューザーです。
帆に見立て、舟底に挿したラタン(籐)のリードから
柔らかな芳香が漂います。
水引の応用で編み上げたリードはピアスの意匠を応用したものです。
 

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