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イッピンコレクション「アクセサリー」

<番組紹介>
これまで番組で紹介した、
各地の伝統工芸の技法で作られたアクセサリー。
金沢の絹のペンダント、
兵庫・城崎の麦わら細工の指輪、
京都の象がんのブローチに焦点をあてる。
 
これまで番組では、各地の伝統工芸の技法で作られたアクセサリーを数々紹介してきた。
今回、その中から、金沢の絹のペンダント、
兵庫・城崎の麦わら細工の指輪、
京都の象がんのブローチに焦点を当て、再構成する。
それぞれの素材が伝統の技によって、
どのようなアクセサリーに生まれ変わるのか、
その対比を楽しむ。
親しみやすく心和むもの、
華やかに心浮き立たせるものなど、
身に着けることで生み出される効果にも注目する。
<初回放送日:令和4(2020)年11月20日>
 
 

1.金沢・「加賀ゆびぬき」(加賀てまり毬屋・大西由紀子さん)


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百万石の加賀藩・前田家。
三代藩主である前田利常は、
幕府に警戒されないよう、文化に使う道を選びました。
工芸工房を作り、職人を養成したことから、
蒔絵や友禅染めなどの産業が盛んになりました。
 
「加賀ゆびぬき」は、
「加賀友禅」の生地を縫い合わせる際に使う
様々な色の絹糸のその残り糸を使って作ったものでした。
 

 
指ぬき作家の大西由紀子さんは、
お祖母様に指ぬき作りを教えていただきました。
お祖母様の手作りの製図ノートには、
全部で300種類程の指ぬきの設計図があり、
丁寧な字で注意書きなどが細かく書き入れられています。
指ぬきは、同じ製図でも、
途中で糸を替えたり、数色使うとまた違った図柄になります。
糸の色替えるタイミング次第では、図柄の変化は無限大です。
 
針仕事をする人が減り、
そのため指ぬきも使われなくなってきましたが、
大西さんは何とかこの技を残す方法はないかと考え、
指ぬきのアクセサリーを考案し、作るようになりました。
 

 
まず大西さんは、
指ぬきアクセサリーを普通の指ぬきより小さく可愛らしくしました。
厚紙と布で作った芯に絹の真綿を巻きつけて、
真ん中が少し膨らんだ樽のような形します。
そこに色を微妙に変えながら進め、美しいグラデーションにしていきます。
最後にデザインのアクセントとなるグレーの糸を1本入れて、完成です。
 
<参考>イッピン「百万石の美を装う ~石川・加賀の装飾品」
  • 住所:〒920-0919
       石川県金沢市南町5−7
  • 電話:076-231-7660
 

 
 

2.城崎温泉「麦わら細工」(かみや民藝店)


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1300年も昔から人気の湯治場として栄えてきた
兵庫県の城崎温泉では、江戸時代の中頃より、
駒などに麦わらを貼った「麦わら細工」が販売されてきました。
その美しさに魅せられた
フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトも
母国に持ち帰ったほどです。
 
 
民芸店を営む前野惠子さんは2色の麦わらだけで、
「麦わら細工」の指輪を製作しています。
絹のように滑らかな手触り、艷やかな光沢の「麦わら細工」。
城崎温泉で過ごした思い出を忘れないで欲しいという想いが
込められているのだそうです。
 
<参考>イッピン「多彩!絹のような輝き 兵庫 麦わら細工」

omotedana.hatenablog.com

  • 住所:〒669-6101
       兵庫県豊岡市城崎町湯島391
  • 電話:0796-20-5206
 

 
 

3.京象嵌(川人象嵌・高橋和男さん)


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「象嵌」は紀元前のペルシャが発祥とされ、
シルクロードを介して日本に伝わって来ました。
江戸時代には刀の装飾などに使われ、
明治時代には、輸出用の工芸品が作られて、
その技法は超絶技巧の域に達しました。
京都市北区にある「川人象嵌」(かわひとぞうがん)
「駒井象嵌」の技術を現在に受け継ぐ工房です。
50年以上のベテランの象嵌師・高橋和男さんは、
半世紀近いキャリアを持つ職人、高橋和男さんによると、
布目切りでベースとなる鉄生地にギザギザの溝を打ち付けてきます。
続いて入嵌。
入嵌は布目を打った鉄板に金属を乗せて、そのまま打ち込んでいきます。
こうすることにより、目に食い込んで固定されるのだそうです。
そして、細かい金糸などを打ち込んで仕上げていきます。
また、鉄が錆びないように何度も漆を塗って焼く必要もあります。
 
<参考>イッピン「漆黒に浮かぶ金銀の輝き~京象嵌~」

omotedana.hatenablog.com

川人象嵌
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  • 住所:〒603-8344
       京都府京都市北区等持院南町
  • 電話:075-461-2773
 

 

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