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イッピン「優しいフィット感に技あり! 奈良・靴下」

<番組紹介>
カラフルでファッショナブルな靴下が大流行。
いまや靴下は重要なファッションアイテムだ。
日本の靴下の6割を生産しているのが奈良県。
高い技術力によって、
履き心地の良い靴下作りを追求してきた。
靴下の履き心地は、普段は見過ごしがちな、
「ある部分」の作りに大きく左右される。
その秘密を徹底解明!
また最近は、靴下にも多くの機能が
求められるようになってきた。
安めぐみがリサーチャーとして奈良を訪ね、
舞台裏に迫る。
 
<初回放送日:平成25(2013)年5月7日>
 
 

1.締め付けない靴下
「御宮知靴下」(おんぐうちくつした)

 
平成25(2013)年3月21日、日本郵政不動産が
東京丸の内にオープンした
商業施設「KITTE」には、
全国各地のご当地銘品を扱う食物販店舗や
日本のモノづくりへのこだわりと
日本ならではの美意識を感じさせる物販店舗、
地域で愛される老舗の味、
地元で話題の飲食店舗があります。
 
ここにある地場製品を扱う店では、
奈良県で作られている靴下が人気で、
特に「締め付けない靴下」が人気だそうです。
 
 
「締め付けない靴下」を作る工場が
奈良・斑鳩町の法隆寺近くにあります。
「御宮知靴下」(おんぐうちくつした)さんです。
 
工場長の山下章一さんに、靴下が編み上がる
工程を見せていただきました。
山下さんは、工場内の機械管理から、
受注した商品の設計の全て任されている、
この道50年の大ベテランです。
 
爪先部分を専門の職人さんが、
機械を使って1つずつ縫ったら、型にはめて
蒸気で圧力をかけていきます。
最後に小さな糸を巻き込んでいないかなどの
確認したら、完成です。
 
工場長の山下の元には、
社長さんが各先から受けてきた
「こんな靴下をつくりたい」というイメージが
集まってきます。
 
「締め付けない靴下」は、
口ゴムの跡が足首につくのがイヤ!
緩い靴下は踵が脱げて気持ち悪い!といった
お客様の声により開発は始まりました。
 
「しめつけない。ズレない」を実現するために
山下さんは下にゴムをつけることにしました。
代わりに、ズレ防止の弱テープが
踵の部分に編み込んであります。
そのため、口ゴム部分は緩く快適なのに、
ズレたり脱げることはありません。
 
他にも優れた点があります。
ゴムによる編み込み滑り止めがついているので
フローリングを不安なく歩くことが出来ます。
 
踵・爪先といった足に負担がかかる部分は クッション編みになっているので、
疲れにくくなっています。
 
また細かい編み目なので、
素足の感覚を楽しむことが出来ます!
 
受注から3ヶ月後、思い描いた通りの靴下を
完成させた山下さんは、
「何回やっても初心」
「ちょっと素材が変わっただけでも、
 新たなものを作らないと行けない」と
おっしゃっていました。
 
御宮知靴下
  • 住所:〒636-0152
    奈良県生駒郡斑鳩町龍田3-10-10
 
 

2.靴下生産量日本一へ


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奈良県の北西部に位置する大和盆地内にある
広陵町(こうりょうちょう)周辺では、
江戸時代から木綿栽培が盛んでした。
広陵町は、常に水不足に悩まされていたため、
お米の生産量が少ない分を綿で補うために
綿を作っていたのです。
その綿で織ったのが「大和木綿」(やまともめん)
「大和絣」(やまとがすり)でした。
明治時代に入ると、
紡績・紡織は機械で大量生産され、
メリヤス工業が盛んとなり、
「大和木綿」や「大和絣」は廃れていきました。
 
そんな中、馬見村(現在の広陵町)で
糸屋を生業としていた吉井泰次郎は
靴下製造に着目。
明治43(1910)年、海外視察で行った米国で
手回しの編み立て機を購入し、
そこから、機織りに代わる農家の副業として、
靴下製造は開始されました。
手回し編みの技術を学んだ農家の人々が、
納屋などで細々と始めた靴下作りは
どんどん周辺地域に広まって、
現在では「靴下生産量日本一」の
伝統ある産地に成長。
 
国内の靴下の7割近くは、
奈良県で生産されています。
令和2(2020)年の日本全国における
靴下の全生産量は
10,524,780デカ(1デカ=10足)なのですが、
そのうち奈良の生産量は7,221,840デカ。
全国の生産量の7割近くも占めている
計算になります。
 
 
時代の流れとともに安価な海外製品が増え、
広陵町の靴下業者の減少もありましたが、
企業努力の結果、
最近では海外の方や海外百貨店のバイヤーが「日本製の高品質な靴下が欲しい」と求めたり、
靴下専門のお店も多数生まれたりして、
国産靴下の需要は上向きになっています。
 
 
また靴下は「肌着」としてだけではなく
おしゃれアイテムのひとつになり、
いろいろな形やデザインのものもあります。
また、機能性も注目されていて、
足がむくみにくいものなどもあります。
 
 
 

3.「GUTS-MAN(ガッツマン)」
(巽繊維工業所)


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「GUTS-MAN(ガッツマン)」は、
自衛隊の演習・行軍向けに開発された
「頑強で丈夫」だけでなく、
抗菌・防臭・吸汗・速乾といった
「履き心地」や「足の快適性」全てにおいても
優れたスーパーソックスです。
 
 
「GUTS-MAN(ガッツマン)」は、
平成7(1995)年早朝に起きた「阪神・淡路大震災」をきっかけに生まれました。
被災地に向かった巽繊維工業所さんは、
そこで黙々と活動を続ける自衛隊隊員の姿を
あちこちで目撃。
自分の出来ることで役に立ちたいと
考えるようになりました。
 
 
2年後に、伊丹駐屯地の現役の自衛隊隊員から
穴の開かない頑強なソックスが是非とも欲しいとの切なる要望を受けて、
試作や改良の試行錯誤を何度も繰り返し、
「頑強なだけの靴下」は出来上がりました。
 
 
更に、平成16(2004)年には、
奈良県産業振興総合センターの辻坂敏之博士や信州大学繊維学部松本陽一博士、西松豊典博士との共同研究の結果を盛り込み、
産官学連携しての新製品開発を実施し、
とうとう「快適なのに頑強な靴下」を
誕生させました。
 
 
平成17(2005)年、「GUTS-MAN(ガッツマン)」の商標(ネーミング)を付け、
自社の靴下ブランドとして販売を開始。
現在では、自衛隊隊員様の間では
知らない人はいない靴下ブランドと
言われるようにまでなりました。
 
 
FR-01ガッツマン6
スーパーストロング五本指ソックス
 
自衛隊の100㎞行軍にも使える
極厚の五本指ソックスで
QTEC品質検査の耐磨耗度試験で
驚異の12,000回以上を獲得した優れものです。
丈夫で疲れにくい、人気の商品です。
 
 
FS-01ガッツマン2
ストロング五本指ソックス
 
自衛隊の40㎞行軍にも使える
五本指ソックスです。
FRはちょっと履きにくいという方は、
こちらを。
しっかりしているけど履きやすく、
疲れにくい設計になっています。
 
 
PS-01 ストロング・パイルソックス
ガッツマンスペシャル
 
自衛隊の40㎞行軍に使えます。
足底から踵まで足裏形状を科学した
特殊パイルソックスで、
大事な部位をしっかり保護してくれます。
 
 
巽繊維工業所
  • 住所:〒634-0844
    奈良県橿原市土橋町607番地
  • 電話:
 

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