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イッピン「ここにしかない器を 兵庫・淡路島の焼き物」

<番組紹介>
一人は、かつて淡路島にあった焼き物の、
色合いをよみがえらせた。
別の一人は、陶芸に不向きな淡路の土で
独特な風合いを持つ焼き物を作った。
淡路島の陶芸家二人を紹介。
 
瓦の産地として知られる兵庫県淡路島。
鉄分を多く含んだ地元の土は瓦作りには最適だが、
焼き物には向かないとされてきた。
そんななか「淡路ならではの焼き物を」と
力を注ぐ陶芸家たちがいる。
一人は、かつて淡路にあった焼き物
「珉平焼(みんぺいやき)」の鮮やかな色合いを
よみがえらせた。
また一人は、あえて淡路の土にこだわることで、
独特の風合いを持つ焼き物づくりに成功した。
二人の陶芸家の淡路島への思いと情熱を描く。
 
<初回放送日:令和4(2022)年2月11日>
 
 
淡路島では、陶芸や服飾の作家達のアトリエが増えています。
物作りの作家同士が繋がり、島を盛り上げる動きもあります。
そしてその多くが、IターンやU ターンで島に移住した若手作家です。
 
 

1.「あわびウェア(Awabi ware)」(岡本純一さん)

 
淡路島の美しさと書いて「淡美(あわび)」。
島の景観を連想させる美しい器です。
 

 
江戸時代後期から明治期にかけて、 淡路島で盛んに作られた、
淡路島の伝統の焼き物「珉平焼」(みんぺいやき)
現代風にアレンジしたものです。
 
岡本純一さんは、柳宗悦氏による「民藝」の思想に出会い、
武蔵野美術大学大学院で彫刻と美術教育を専攻。
その後、同大学助手、非常勤講師として美術教育に携わります。
 
「珉平焼(みんぺいやき)」に出会ったことから、
平成22(2010)年、故郷の淡路島に帰って、
農的生活の傍ら、古物に学び、独学で器を作り始めます。
 
そして平成24(2012)年、「Awabi ware」を屋号に掲げ、
永く受け継がれていく器であって欲しいという願いを持ちながら、
使い手の立場に立った物作りをしています。
 
 
Awabi ware」代表的な商品は
「オーバル皿」や「輪花皿シリーズ」ですが
どの商品も試行錯誤を重ねて生み出した、
使い易い形と色になっています。
 
 
カラーバリエーションは10色以上。
定番は、アイボリーマット、トルコ青、青マットなどの6色です。
カラフルながらも、マット系の優しい色合いをしています。
 
 
形は、昔からある伝統的な形を参考に、
現代の食卓に合うようにデザインされています。
組み合わせ次第で全く違う雰囲気になるので、
選ぶ楽しみ、使う楽しみがあります。
村の診療所だった場所を改装して作られたアトリエには、
ショップ&ギャラリーが併設されていて、
多くの観光客が訪れています。
 
 

あわびウェア工房

  • 住所:〒656-2155
       兵庫県淡路市大町上507-1
  • 電話:0799-70-6719
 
 

2.樂久登窯(西村昌晃さん)

 
兵庫県淡路島五色町にある窯元「樂久登窯(らくとがま)」では、
島で採れた鉱物や土を中心に使い、自然なものづくりをされています。
 
西村さんは神戸に生まれです。
小学生の頃からもの作りが好きで、
平成11(1999)年より
「丹波立杭焼」(たんばたちくいやき)の窯元、
俊彦窯の清水俊彦さんに師事し、6年間の修業後、
平成17(2005)年、淡路島に「樂久登窯」を開窯しました。
 
 
五色町は、西村さんのお祖母様の家があった場所で、
西村さんは幼い頃より何度もここを訪れ、
淡路島の自然の中で遊び、五色浜の美しい海で泳いだりしていました。
平成17(2005)年、その淡路島に移住。
お祖母様の家の向かいにある納屋を改造し、
工房を構えました。
 
淡路島に窯を開いてからは、
島で採れる土を使って器を作り続けています。
器の表面を彩る釉薬も島で灰を手に入れ、手作りしています。
 
土地を守り続けてこられた方々と一緒にこの場所に住むことで、
暮らしに必要なモノや自分達の在り方が少しづつ変化してきました。
自分が作った皿に盛られる食材のことをもっと知りたいと、
西村さんはここ数年、田を耕して米をつくったり、
養蜂でハチミツを採取したりと農業にも力を入れています。
 
 
工房の向かいには、築100年の母屋をリノベーションした
Gallery+Cafeが併設されいて、
木のぬくもりを残した空間で、
本格的な絶品タルトやホットケーキなどが、
西村さんの器とともに楽しめます。
島民の方々は勿論、観光客にも人気のスポットになっています。
 
 
特に、ジャンボかき氷は「デカすぎる」とSNSでも人気です!
 
 

樂久登窯

  • 住所:〒656-1344
       兵庫県洲本市五色町鳥飼浦2667-2
  • 電話:070-1849-0726
  • Gallery & Cafe
     ○営業時間:10:00 ~17:00
     ○定休日 :火・水
  • 樂久登窯のオンラインストア
 

参考

 

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