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イッピン「ピーンと張って優雅に曲がる 大分県・竹細工」

<番組紹介>
和傘の形をした照明器具。
名づけて“和傘行灯(あんどん)”。
大分県中津市は江戸時代から竹を使った和傘作りが
盛んだったが平成になってその伝統が途絶えた。
和傘作りを復活させた仕掛け人が
現代人の目を引くようにと開発したのが和傘行灯。
いま人気を呼んでいる。
また同じ大分の豊後高田市では
竹を使ったアクセサリーを作る女性作家がいる。
その工程は自ら竹林に入り竹を選ぶことから始まる。
イヤリング作りの繊細な技を紹介する。
<初回放送日:平成30(2018)年10月13日>
 
 
 
日本一の真竹の生産量を誇る大分県は
古くから竹工芸が盛んな地でした。
 

 

1.「和傘あんどん」(和傘工房 朱夏)


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大分県第三の都市「中津市」は、
黒田官兵衛が築城し、細川忠興が完成させた
中津城で有名な城下町です。
中津では良質な竹が採れ、江戸時代から竹細工が盛んでした。
 
「中津和傘」が誕生したのは、文化9(1812)年頃です。
藩は財政難のため、特産品を奨励する政策を開始。
中津では、竹、和紙、油、柿渋などといった
傘の材料が調達出来る環境が整っていたため、
和傘の製作が始まりました。
 
最盛期の昭和初めには約70軒もの和傘屋がありましたが、
洋傘の普及により次第にその数は減少し、
平成15(2003)年には、
とうとう九州唯一だった和傘屋も廃業してしまいました。
 
「和傘工房 朱夏(しゅか)」は、
一旦途絶えてしまった町のシンボル「和傘」の伝統を復活させようと
中津にUターンした今吉次郎さんが有志と共に
平成17(2005)年に立ち上げた工房です。
 
番傘や蛇の目傘だけでなく、雨傘としても使える日傘を制作し、
「軽量でオシャレ」と女性を中心に人気を集めています。
 
その他にも、祭り用の傘や舞台で使う踊り傘なども制作しています。
和傘には「傘に神様が宿る」ということから祭りなどの神事にも使われ、
特に中津市では860年続いている伝統行事
鶴市花傘鉾祭りつるいちはなかさぼこまつり」が毎年8月に行われていますが、
この時に使う祭り傘の修理や補修なども
「和傘工房 朱夏」のスタッフが引き受けています。
 
 
そして特に注目を浴びているのが、
あんどんやランプシェードといった照明製品です。
 
 
  • 住所:〒7871-0066
       大分県中津市 鷹匠町901−1
  • 電話:0979-23-1820
 
 

2.MIKAI BAMBOO
(竹藝家・麻生あかりさん)


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兵庫県出身の麻生さんは、
「手に職をつけたい、歴史ある技術をゼロから学んでみたい」と、
卒業後は豊後高田市に移住して、
平成28(2016)年に世界初の竹のアクセサリーブランドである
MIKAI BAMBOO」を立ち上げました。
「MIKAI BAMBOO(ミカヰバンブー)」は
「竹の新しい世界(未開)を開いていきたい」という想いから
名付けられたそうです。
 
別府竹細工
    
景行天皇が九州熊襲征伐の帰りに別府に立ち寄った際に、
お供の膳伴(台所方)が、良質の竹の多いことを発見して、
メゴ(茶碗かご)を作ったことが始まりと伝えられています。
麻生さんも卒業された「大分県立竹工芸訓練センター」の前身
「大分県傷痍軍人職業再教育所」は昭和14年に設立され、
今日においても日本で唯一の竹工芸の専門訓練校として、
多くの技術者を輩出し続けています。
昭和54年には、「別府竹細工」は通産省(現・経済産業省)から
「伝統的工芸品」の指定を受けました。
 
 
イメージする作品を作るため、
自ら竹を切り、ひごをとる麻生さんの目標は
「まだ誰も見たことのない竹ジュエリーを作ること」だそうです。
 
 
イタリアのミラノサローネに出展したり、
パリでのワークショップなど海外で積極的に活動しています。
平成29(2017)年には、高級車ブランドのレクサスが
全国から優れた匠を募る「Lexus New Takumi Project」に
Chiasma(キアズマ)」が選出されました。
 

lexus.jp

 

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