<番組紹介>
焼き物の生産が盛んな鳥取県。 民芸運動の拠点のひとつで、
現代の生活に合うモダンな器作りの伝統が作られた。
現代の職人たちも、丈夫で、使いやすく、彩り鮮やかな器作りに
取り組んでいる。
軽いが丈夫なティーポット、明るい緑色が印象的な3色染め分け皿、
そして独自の技法で 星座の模様がちりばめられたカップ。
それぞれの窯元を訪ね、手間ひまかけた丁寧な手仕事を紹介する。
リポーターはモデルの生方ななえさん。
鳥取県といえば鳥取砂丘を思いがちだがそれだけでなく、
焼き物の生産も盛ん。
鳥取県にはおよそ30の窯元が点在しています。
吉田璋也氏の精神は次の世代の職人に受け継がれ、
現在も生活に寄り添うものづくりが盛んに行われています。
1.福光焼(ふくみつやき)
「福光焼」の窯元は倉吉市福光にあります。
代表の河本賢治さんは15歳で陶工の道を志し、
河井寛次郎氏を師とした生田和孝氏に師事。
昭和55(1980)年、故郷の倉吉市福光に開窯。
現在は息子の慶さんと共に作陶されています。
「福光焼」では、
現在も、蹴りロクロ、登り窯により作陶されています。
焼成によって窯の中で薪の灰が降りかかり、土と反応した質感は
登り窯ならでは。
釉薬は糠白、飴、鉄が基本。
白と黒を基調とした面取りが施されたモダンな器は
シンプルながらも凛とした存在感を感じさせます。
番組では、とても軽いのに丈夫なティーポットが紹介されました。
福光焼
- 住所:倉吉市福光800-1
- 電話:0858-28-0605
2.因州・中井窯(いんしゅうなかいがま)
「中井窯」は、昭和20(1945)年に鳥取県河原町に
「牛ノ戸窯」の脇窯として、初代・坂本俊郎さんが築窯されました。
息子の實男さんが
鳥取の新作民藝プロデューサー・吉田璋也氏に気に入られて、
その指導の下、新作民芸に取り組みました。
「牛ノ戸焼」より受け継ぐ
「緑・黒・白」の釉薬を使い染め分けた大胆なデザインが特徴です。
平成12(2000)年からは、
民藝の生みの親である柳宗悦の息子で工業デザイナーの
柳宗理がディレクションした器を作陶。
鮮やかな緑と黒の釉薬をきっぱりと染め分けた
「ハマグリ合わせ」という窯詰めの方法で縁を素焼きのままに仕上げた
「染め分け皿」が人気です。
鳥取の自然と文化を取り入れた
「中井窯」が手掛けています。
京阪神と鳥取を乗り換えなしで結ぶ智頭急行「スーパーはくと」号。ディーゼル車では日本一早いと言われる特急ですが、列車内には鳥取の伝統工芸品が使用されています。中でも洗面所には中井窯の染分皿が使われていて、気持ちよく手洗いできます。ぜひ一度体験してください。https://t.co/cpX0vSU8ph pic.twitter.com/NFuYSEhMUk
— 鳥取県観光連盟(とっとり旅の生情報) (@tottori_guide) April 29, 2018
- 住所:鳥取市河原町中井243-5
- 電話:0858-85-0239
3.国造焼(こくぞうやき)
国造焼は、明治23(1890)年に創業した
鳥取県倉吉市不入岡の窯元です。
近所にある「こくぞうさん」と呼び親しまれた
「伯耆国造」(ほうきのみやつこ)を祀った大将塚にあやかって
昭和50(1975)年、初代・秀治さんが創始しました。
現在、四代目の山本佳靖さんが作陶する器は
シンプルで洗練されたデザインが印象的。
星座模様を散りばめた「線文マグカップ」が紹介されました。
深い茶色の小さな三角形を極細の線で繋いだ、
独特の文様に目を奪われるマグカップで、
隣り合った三角形はリボンのようにも見え、
線で繋がった形は、まるで星座のようです。
国造焼
- 住所:倉吉市不入岡390
- 電話:0858-22-8388