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イッピン 「よみがえりさらに進化を 福岡 小石原焼」

<番組紹介>
3年前の九州北部豪雨で大きな被害を受けた福岡県の焼き物の里。
痛手を乗り越え復旧を果たしただけでなく、
さらに新たな試みの端緒をつかんだ、小石原焼の職人たちを描く。
 
3年前の九州北部豪雨。
福岡・大分を中心に大きな被害をもたらしたが、
小石原焼で有名な里も深刻な影響を受けた。
一時は窯元の半数近くが、生産を中止。
しかしそんな中、崩れた山肌から、新しい土を見つけた窯元がいた。
この土の持つ味わいを生かそうとするが、難問が立ちはだかる。
また、窯の土台となるレンガが水につかってしまった窯元は、
窯の再開を機に、新たな釉薬の表現に挑む。
そこには、未来への希望が託されていた。
 
 

1.早川窯元


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「早川窯元」さんは、福岡・東峰村で300年以上続くという窯元です。
小石原焼の伝統技法「刷毛目・打掛・飛び鉋」などの手技を守り抜き、
日々の暮らしの中で役に立つ器を作り続けていらっしゃいます。
 

 
「早川窯元」さんと言えば、
西洋料理で使われる蒸し器の「ココット」。
30年以上のロングセラーです。
「ココット」に生卵を割って入れて蓋をし、
電子レンジ(500W)で1分温めるだけで出来上がり。
 

 
目玉焼きだけでなく、
野菜を加熱すれば温野菜もあっという間に出来上がります。
 

 
更に蓋を取ればグラタン皿にも変身する優れものです。
 

 
デザインは2種類あります。
小石原の陶土の上から白い化粧土をまとわせ、
繊細で細かな「飛び鉋」や「刷毛目模様」はとても柔らかく美しく、
テーブルにあるだけでどこかホッとする雰囲気があります。
 

 
新シリーズの「Drape(ドレープ)」は、
スカートやドレスの緩やかなひだを意味する「Drape」を
小石原焼の伝統技法である「刷毛目模様」を使って表現したものです。
上から見ると、ドレスがキレイに広がっているように見えます。
 

 

早川窯元

  • 住所:〒838-1601
       福岡県朝倉郡東峰村小石原759-1
  • 電話:0946-74-2026
 
 

2.辰巳窯(長沼武久さん)


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「辰巳窯」の長沼武久さんは、
小石原にある材料を使って、
今までの小石原焼にない新しいものを創り出すために、
自ら山に入り採取した荒土を陶土にしたり、
山肌の岩石を砕いて作った釉薬やススキの灰釉を使い、
伝来の技法にこだわらない独自の陶器を作陶されています。
 

 
全ての作品は「登り窯」と「窖窯」(あながま)で焼成されます。
薪窯ならではの形の歪みや色も味わい深いです。
 

 
長沼さんの作品には、普段使いの食器の他に、
かわいい顔が描かれた器など遊び心ある作品などもありますが、
人気商品のコーヒードリッパーは、
”土”と“炎”を生かした力強い作品で、ひときわ目を引きます。
焼締めの肌ならではの少しザラザラした手触りは
使うほどにサラサラの手触りへ変化します。
 

 
「平成29年7月九州北部豪雨」後、
長沼さんも復旧に追われる日々が続いたそうですが、
調査団の代表として被害状況の確認していた最中、
崩れた山肌に見たことのない陶土を発見。
早速、轆轤で回してみると、
成形中に土中の石のため、作品に傷がついてしまいました。
その後も試行錯誤を続け、
この小石を含んだままの土が素朴な風合いを醸し出して、
新たな作品が生まれています。
 

辰巳窯

  • 住所:〒838-1601
       福岡県朝倉郡東峰村小石原1354-2
 
 

2.秀山窯(里見武士・幸さん)


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「秀山ブルー(Shuzan Blue)」と呼ばれる
独特の藍色の器を生み出している窯元です。
 

 
「飛び鉋」や「刷毛目」など、
模様のイメージが強い「小石原焼」の中では異色ですが、
藍釉、鉄釉、緑釉が織り成す
深海を閉じ込めたような美しい藍色の器たちは、
吸い込まれるような美しさを放ち、それでいて、温かみも感じられます。
 

 
秀山窯」の現三代目・里見武士さんは、
平成6(1994)年に父・重信に師事し、
初代が焼き上げたこの藍の器を受け継ぎ、
また、平成11(1999)にはニュージーランドに作陶留学するなど、
常に新しい感性を磨いてきました。
 
奥様の幸さんもまた陶芸家で、
夫婦二人三脚で焼き上げる食器は、
食卓に鮮やかな彩りを加える美しさばかりでなく、
食器の使いやすさ・収納のしやすさへのこだわりも感じられる、
まさに「暮らしの中で使われる器」です。
 

 
「平成29年7月九州北部豪雨」の際には、
泥土が工房内に押し寄せて、窯の土台部分が埋もれてしまいました。
窯の土台にはレンガが敷き詰められていて、
窯の温度を保つ役割が果たしているのですが、
水が乾いた後も脆く、
以前と同じようには焼き上がらなくなってしまいました。
レンガを新しくしてもみたのですが、
お二人ががこれまで培ってきた感覚とはズレが生じ、
思ったようになりませんでした。
 
そこでお二人は、性質やクセを探ろうと丹念に記録を取り続け、
焼き物づくりを再開させ、新たな藍色の表現に挑んでいます。
 

 

秀山窯

  • 住所:〒838-1602
       福岡県朝倉郡東峰村小石原鼓1769-5
 

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