<番組紹介>
美濃和紙の魅力を紹介。
和紙に施された模様が部屋中に投影され、
幻想的な雰囲気を醸し出すランプシェード。
和洋どちらの部屋にも合うモダンなデザインが、
女性たちに人気だ。
「これが和紙?」と誰もが驚く“水うちわ”は、
透けるような薄さで出来ている。
かつて涼を取るのに使われ、
近年若い職人たちの手で蘇ったイッピンだ。
無形文化遺産にも登録され、
伝統の技から生み出された美濃和紙を、
モデルの生方ななえが徹底リサーチ!
美濃和紙のランプシェード(彩光デザイン)
和紙に施された模様が部屋中に投影され、
幻想的な雰囲気を醸し出すランプシェード。
彩光デザインさんの作品です。
彩光デザインさんは、
刃物が名産品で有名な岐阜県の関市にある
世界的に有名な岐阜県の和紙照明のブランドです。
関市に隣接している岐阜市と美濃市は、
それぞれ「岐阜提灯」と「美濃和紙」で有名であり、
「美濃和紙」を使った「岐阜提灯」は昔から身近な存在でした。
この和紙を透した灯りは、
とても優しく、そしてとても柔らかく、
和洋どちらの部屋にも合うモダンなデザインが、女性に大人気です。
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水うちわ(家田紙工)
「水うちわ」とは、
岐阜の豊かな川文化から生まれた独特の透明感を持つうちわです。
元々、長良川で行われる鵜飼を見に来た
観光客への土産品として作られたのが起源とされ、
室町時代には既に生産が行われていたという記録があるそうです。
明治に入ると海外からも注目されるようになり、生産量が飛躍的に増加。
そんなうちわ好景気の明治19(1887)年、
岐阜提灯の製造を営んでいた勅使河原直次郎氏が考案したのが、
最初の「水うちわ」だと言われています。
昭和に入ると日本人の生活が西洋化したことで、
和紙や工芸品の需要が減少し、
プラスチックやビニールを使ったうちわが大量に作られ、
また、扇風機やクーラーが普及するようになると、
「水うちわ」の生産量は徐々に減り、一度途絶えてしまいます。
しかし、近年になってクーラー病や災害時の暑さ対策などの観点から、
再び注目を集めるようになり、
家田紙工さんが手掛ける現在の「水うちわ」が復活しました。
「水うちわ」は、「美濃手漉き和紙」の「雁皮紙」(がんぴし)に、
ニスを塗って仕上げてあります。
「雁皮紙」(がんぴし)は、乾いた状態でも陽の光が差し込むほど薄く、
濡らすと半透明にはなりますが、植物(雁皮)の繊維なので、
水に溶けてしまうことはありません。
更に、表面は天然のニスでコーティングされているため、
形が崩れることもなく、むしろ水に浸した方が強度が増すとも言われています。
「水うちわ」の一番の魅力は、通常のうちわとは違う“涼しい風”。
気温が高い時に普通のうちわであおぐと、生ぬるい風が起こりますが、
水うちわの場合は、水によって冷やされた涼しい風を感じることが出来ます。
氷水に浸してあおげば、さらにヒンヤリとした冷たい風が楽しめます。
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