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イッピン「山里生まれのクールなお椀〜長野 木曽漆器〜」

<番組紹介>
今回のイッピンは、
今大注目のクールなおわん「木曽漆器」。
長野県木曽の山々で生まれ育った木曽漆器は、
江戸時代から伝わる信州の工芸品。
一番の特長は“丈夫で長持ちする”こと!
繊細で扱いが難しいイメージがある漆器の中で、
木曽漆器は毎日使える丈夫なアイテム。
丈夫さのヒミツを探るのは、
漆器大ファンの女優・田中美里さん。
職人が大切に受け継いできた「技」と、
地元ならではの
驚きの「素材」に隠されたヒミツを探る。
<初回放送日:平成24(2012)年12月4日>
 
 
「木曽漆器」は、
クールでモダンなアイテムとして人気を集めています。
 

1.木曽漆器

(1)給食で漆器!?(木曽楢川小学校)

長野県の木曽平沢にある木曽栖川小学校では、
12年前から「木曽漆器」が使用されています。
漆器と言えば、繊細で扱いが難しいイメージですが、
「木曽漆器」の一番の特徴は「丈夫で長持ちする」こと。
「木曽漆器」は毎日ガシガシ使える、とても丈夫なアイテムです。
 
(2)拝見!自慢の漆器
「長野冬季オリンピック」では、
「木曽漆器」のメダルが配布されました。
 
 
 
瀧澤多津子さんの家には、
60年前から使われている漆器が並んでいます。
 
手塚英明さんは130年前に作られた
木曽漆器の「弁当箱」を紹介してくれました。
 
 
(3)「木曽漆器」に使用されている「漆」に秘められたパワー
「木曽漆器」が発展してきた理由の一つに、
長野県木曽地域で昔から採れてきた
鉄分を含有した「錆土さびつち」(木曽錆土)という粘土を
生漆を練り混ぜて、箆着けへらつけをして下地を作っていくことにあります。
それにより、堅牢で滑らかな質感が作り出されていくのです。
 
このように、「木曽漆器」は丈夫に出来てているので、
普通のぬるま湯で柔らかいスポンジで洗って、
乾いた布で拭くだけで良いそうです。
 
 

2.西野うるし工房(西野孝章さん)

 
「西野うるし工房」の西野孝章さんが
漆器の仕上げ工程を紹介してくれました。
 
西野さんは、高校卒業後、漆をやりたくて、
岐阜から木曽平沢にやって来ました。
漆器屋での修行や漆芸学院での勉強により
下塗りから上塗りまで覚えて、
現在は箸屋として、主に箸の製造販売をしております。
 
「漆器」は、完成するまでには13の工程があり、
西野さんは上塗り作業を披露してくれました。 
 
 
西野うるし工房
  • 住所:〒399-6302
       長野県塩尻市木曽平沢2222-3
 
 

3.「漆和紙」
(木曽アルテック社・齊藤寛親さん)

齊藤寛親さんは、木曽漆器を愛するがあまり、
自宅をまるまる漆塗りにしてしまいました。
齊藤寛親さんは「木曽アルテック社」の代表で、
木曽の良質な木材と伝統的な漆塗りの技術を生かした製品を
作ってきた造形家です。
 
木曽では、「漆」は身近な材料として
人々の暮らしの中に溶け込んでいて、
建物の床、壁、柱などに用いられてきました。
 
「漆」を和紙(楮紙)に塗って壁紙として用いると、
徐々に環境に馴染んでいくことで、強度が増します。
 
日が経つと、「漆」の透明度が増して色が明るくなり、
様々な「漆」の色を楽しめるとともに、
和紙のテクスチュアが「漆」に溶け込んで
独特なニュアンスを持った壁面になります。
 
更に「漆」は調湿作用があり、防水性に優れていますので、
水回りの壁面にも使うことが出来ます。
不燃材として認定を取っているので、
大規模建築の内装にも用いることが出来ます。
現在は空港のラウンジや外資系ホテルの壁紙にも
採用されているそうです。
 
齊藤さんは、使い勝手が良くて
可愛がることが出来るものを作ることが大事だと
おっしゃっていました。
 
  • 住所:〒399-6303
       長野県塩尻市奈良井82-1
 
 

4.木曽漆器文化財修復工房

木曽漆器文化財修復工房では、
漆器作りの技を使って地元の文化財を修復しています。
 
 

木曽漆器文化財修復工房

  • 住所:〒399-6302
       長野県塩尻市木曽平沢2221
 

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