四国の香川県高松市は、
香川県の県庁所在地であり、中核市に指定されています。
香川と言えば、
全国の約8割のシェアを誇るほどの盆栽の一大生産地です。
盆栽の樹種として昔から使用されているのが「黒松」です。
「高松」の地名の由来は諸説あるのですが、
「高松郷に天を突くような大きな松があったから」とする説があります。
天正16(1588)年、前年に豊臣秀吉より讃岐国を与えられた生駒親正が
「高松城」とその城下町を築き、
寛永19(1642)年には、松平頼重が東讃岐を与えられ、高松城に入城。
以後、高松は城下町として栄え、
明治維新までには、ほぼ現在の旧市内にまで広がりました。
香川県と言えば「うどん」と言われるぐらい
「さぬきうどん」は余りにも有名です。
他にも、瀬戸内海で大量に獲れる小魚類を原料とした「かまぼこ」。
また米どころ讃岐の良質の讃岐米を主原料とした
「清酒」「味噌」「米酢」など、香川は豊かな県です。
香川県のほとんどの植林は「ヒノキ」です。
香川県のヒノキの特長は、目が込んだとても質が高いということ。
香川県は土地が痩せているので、木の成長が遅く、
建築資材になるには他県より10年程度余分にかかるそうですが、
目が込んでいるので強度が高い良質な木材になるとのことです。
香川県の家具は、
古くは地元需要を満たすための家内工業的なものでしたが、
戦後の需要の増大に伴い急進を遂げ、
現在では全国有数の産地を形成しています。
主な製品は、座卓、婚礼家具、食器棚などですが、
その材質の確かさと堅牢さは定評のあるところです。
香川は「黒松」が育ちやすい環境で、
昔から良質な「肥松」が採れていたため、
大阪や京都など広く出回っていました。
「肥松」(こえまつ)は「黒松」の中でも
樹齢300年以上の油分をたっぷりと蓄えた木の中心部です。
「肥松」は100年程の時間をかけて色が飴色に変化し、
手触りも使用する毎に良くなるという特製を持っていることや
「松竹梅」にもあるように「松」は吉祥の象徴でもあることから、
「肥松」は高級木材として重宝されました。