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イッピン「未来への挑戦 房総から全国へ!新たな製品を~千葉 工芸品」

<番組紹介>
自身がデザインした器を自分の手で作るため腕を磨く、
ガラス工場の職人。
そして、房総半島の土で焼き物作りに挑む陶芸家。
千葉で奮闘を続ける2人の若手職人の情熱を迫う。
九十九里のガラス工場の若き女性職人は、
技術が伴わず、自身がデザインした製品を
「全て自分の手で作る」ことができない。
技術を習得しようと日々奮闘する、
彼女のひたむきな姿を追う。
そして、確たる焼き物の伝統がない千葉で、
地元の土を使って器を作る、若き陶芸家。
しかし、地元の土は熱に弱く、焼くと溶けてしまう…。
試行錯誤の末に導き出した方法とは?
未来を切り開こうとする、2人の若手職人の情熱に迫る
 
 
今回のイッピンは、千葉で新しい物作りに挑む
2人の若手職人の情熱に迫っています。
 
 

1.Sghr 菅原工芸硝子


www.youtube.com

 
Sghrさんは、 以前にもイッピンで取り上げられていた、
(「アイデアが止まらない!千葉ガラス製品」の回)
房総半島の東部に太平洋に面する
千葉県九十九里にあるガラス工房です。
 

 
Sghrさんでは現在、4000種類以上の商品を製造しています。
1点ずつ手作業で作り出してきたオリジナルデザインの製品です。
 

 
職人の数はおよそ30人。
全国から若者が集まってきています。
神奈川県からやってきた桑升桃子さんは、
将来を期待される若手の一人で、
去年から、グラスの制作を任されています。
これは、桑升さんが2年前にデザインしたもので、
格子の柄が繋がる模様は光をイメージしたものです。
 

 
桑升さんは、「型吹き」という技法を使って、
溶けたガラスに格子柄の模様をつけたら
型に入れて息を吹き込みます。
型の中でグラスが出来上がると、表面にキレイに模様が入ります。
竿の絶妙な回し加減によって、模様は大きく違ってきます。
竿を一方向にだけ回せば、斜め模様になります。
 

 
ガラス作りには様々な技法があり、
この道55年を迎える熟練の職人・塚本衛さんは、
桑升さん達若手が目標にする大先輩です。
桑升さんも、塚本さんのアシスタントになって、
ガラスを扱ういろはを教えていただいたそうです。
 
 
そんな塚本さんもまだまだ修業中と、
新たな技法を開発し、
まだ見たことのない形を生み出したいと、
日々、ガラスとの対話を続けています。
新型コロナウイルスの感染拡大により、
工場は2週間の閉鎖を余儀なくされました。
桑升さんは製品作りが出来ないこの間、
必至に新しいアイディアを書き溜めていました。
どんなアイディアも自分の力で形にしたいと考えているそうです。
 

 菅原工芸硝子

  • 住所:〒283-0112
       千葉県山武郡九十九里町藤下797
  • 電話:0475-76-3551
 
 

2.あわ焼き(陶芸家・西山光太さん)[facebook]

 
千葉県館山市の里山で、
土の風合いを活かした素朴で愛らしい器を作っているのは、
陶芸家の西山光太さんです。
千葉県は決して焼き物が盛んとは言えない所です。
西山さんは、新しい焼き物をこの地で作ってみたいと
自らの焼き物に「あわ焼」と名付けました。
 
西山さんは神奈川県相模原市出身です。
東京の大学で陶芸を専攻し、研究生までの期間を制作に没頭。
相模原にある実家で築窯して、
陶芸作家としての道を歩み始めました。
 
その後、館山に移住。
平成26(2014)年に千葉大学建築学科岡部研究室が
地域内で最後の一軒となった茅葺き古民家の修復と
現代的な活用というプロジェクトに参加したことが
西山さんの作品作りに影響を及ぼすことになりました。
 
「ローカルに暮らすということ、家族を持ったこと、
 移住してきてからの様々な人たちとのコミュニケーションを経て、
 意識せずとも、自分も器も変わっていったと思いますね。
 幅が広がったというか。
 作品単体での表現の追求は相変わらず楽しいのですが、
 普段使いの器づくりの、伝えやすさや届けやすさのようなものも
 知るようになりました。」
 
このプロジェクトは、
茅葺古民家 「かやぶきゴンジロウ」をギャラリーに見立てて、
個展を開催するというもの。
「手仕事の地産地消」をテーマに、南房総の素材を使い、
南房総ならではの暮らしを考えるこの展示会において、
西山さんは新しい焼き物「あわ焼き」を発表しました。
 
それまで、
「安房(房総半島の南半分のこと)の土地は陶芸には適さない」
というのが一般常識でした。
耐火度が低いために、
焼き上げると溶けたり歪んでしまうことがその理由です。
 
市販の粘土と混ぜ合わせて使うことは簡単ですが、
西山さんは、それではこの展示会の趣旨に応えられないので
何とかして南房総の土100%の器を完成させたいと思いました。
 
何とか良質な粘土を採掘することが出来ましたが、
それでも、通常の温度では 溶けたり歪んだりしてしまいます。
 
そこで、窯に合わせるのではなく、
土を温度域に合わせればいいのではと考え、
何窯か失敗を繰り返し、温度を探していくうちに、
ようやく丁度良さそうな温度が見つけることに成功。
水漏れも無く、しっかり焼き締った焼き物が出来上がりました。
南房総の別称である安房(あわ)から、「あわ焼き」と名付けました。
 
房総の土で焼いた器を発表したことで、
「今度うちの山も掘ってみませんか?」 という声も出てくるなど、
順調に制作活動を続けていましたが、
そんな矢先の令和元(2019)年2019年の9月、台風15号が急襲。
作業は2週間も出来ず、更に土を採っていた場所も
倒木で通行不能で今も立ち入りが出来なくなってしまいました。
 
しかしそんなさ中、地元の人の支えにより、
戦前、歯磨き粉などの原料として使われた白土を採掘しました。
西山さんはこの白土を
木の灰などと一緒に混ぜて、釉薬を作れないかと考えています。
 
地元との人の絆で出来た「あわ焼き」。
西山さんはもっといろんなことが出来ると思っていると
おっしゃっていました。
 

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