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北海道「江別のレンガ」

北海道の街は煉瓦造りの建物が目立っています。
「北海道庁旧本庁舎」の他、
平成26(2014)年夏に出来た
北海道庁赤れんが庁舎前の歩道や札幌市北3条広場(アカプラ)にも、
「江別のれんが」が使われています。
 
江別市は札幌市の西隣にあります。
千歳川が石狩川に合流するという水運に恵まれた所で、
消費地の小樽や札幌に近く、
また「野幌粘土」が採掘出来ることから、
明治24(1891)年に江別で最初のレンガ工場が出来、
煉瓦の製造は始まりました。
 
北海道におけるレンガの歴史は古く、
安政3(1856)年には、現在の函館市で製造されていたという記録が残っています。
明治10(1877)年頃には、札幌市にも民営の煉瓦工場が出来、
やがて旭川市にも広がっていきました。
開拓使は 内陸開発のための建築資材として煉瓦を奨励し、
道内8地区に17の工場で煉瓦が造られました。
大正以降には、 全道一の陶土地帯である江別の野幌周辺へと
煉瓦製造の中心は移りました。
最盛期の昭和25(1950)年、
江別には、野幌駅を中心に、実に15社もの工場が操業していました。
(現在も3つの工場が稼動中)
 
現在、国内で煉瓦を製造しているのは、
江別市内の3社と 他は愛知県や広島県ぐらいになってしまいました。
その中でも江別産の煉瓦は、
厳しい寒さでも耐えうる強度を誇り、世界的にも高いレベルだそうです。
「江別のれんが」は平成16(2004)年に北海道遺産に認定されました。
 
江別市内には、小学校やサイロ、民家など400棟以上の煉瓦の建築物が
美しい姿で現存しています。
また、「煉化もち」「レンガ物語」「北のレンガぱん」といった商品もあります。