<番組紹介>
まるで宝石のような輝きを生み出すカットの技は
100分の1mmの精度が求められる超絶技巧!
さまざまな文様は、
「子孫繁栄」「円満」「魔よけ」など、それぞれ願いが。
前代未聞といわれた「黒い切子(きりこ)」に成功した
薩摩切子職人の開発秘話も!
驚きは、和の料理人とコラボした独創的な切子(きりこ)。
切子(きりこ)の新たな魅力に迫る!
<初回放送日:平成30(2018)年03月16日>
美の壺1.切り口に輝く職人技
東京スカイツリーのエレベーターの切子「清水硝子」
東京・墨田区のスカイツリーのエレベーターは、
江戸切子で装飾されています。
作ったのは、「清水硝子」さん。
東京スカイツリーには、
100年以上続く老舗硝子メーカー「廣田硝子」さんが運営する
日本の伝統工芸「江戸切子」をご紹介する
墨田区認定の工房ショップ「すみだ江戸切子館」があります。
切子作家の逸品から日常お使いいただける器やギフトなど、
他では見られない数々の江戸切子の「技」の品々が販売されています。
- 住所:〒130-0012
東京都墨田区太平2丁目10-9 - 電話:03-3623-4148
江戸切子製作 廣田達夫(ひろたたつお)さん
「すみだ江戸切子館」の「廣田硝子」さんは、
創業が明治32(1899)年と、東京で最も古いガラス食器の老舗です。
三代目・廣田達夫さんは、
「江戸切子は代表的な文様が20近くあります。
それを組み合わせて創作しています。」と話します。
縦横斜めの直線や曲線を交えて作る切子の文様。
一つ一つ意味があるそうです。
- 住所:〒130-0013
東京都墨田区錦糸2丁目6-5 - 電話:03-3623-4145
「江戸切子」でコーヒーを堪能しよう「すみだ珈琲」
スカイツリーの近くにある「すみだ珈琲」では、
スペシャリティコーヒーを
伝統工芸品である「江戸切子」のグラスで提供していただける、
貴重な喫茶店です。
マスターの廣田英朗さんは
元々無印良品でカフェの立ち上げに携わった方だそうで、
カフェの物件を探しているうちに墨田区に行きつき、
地元の産業でもある「江戸切子」との縁を活かした
店づくりをしているそうです。
- 住所:〒130-0012
東京都墨田区太平2丁目10-9 - 電話:03-3623-4148
ガラス工芸史家・井上曉子さん
貴重な切子を見せてくださったのは、
古ガラスを研究していらっしゃる井上曉子(いのうえあきこ)さんです。
上江戸時代のガラスは屈折率が高いので
虹色のきらめきを見せます。
当時は、やすりのようなもので手で切り込みを入れていたそうです。
日本人形玩具学会理事・川内由美子さん
雛人形と雛道具。
雛道具の中には、見事な切子ガラスのセットがあります。
実物の10分の1のサイズなのに、ちゃんと切り込みが入っています。
まさに超絶技巧ですね。
江戸切子の作業について小林淑郎さん(小林硝子工芸所)
小林ガラス工芸所の三代目・小林淑郎(こばやしよしろう)さんが、
切子の作業について語ってくれました。
「機械はまっすぐしか出来ない。
1000分の1も狂わないまっすぐな線は引けるけど、
それはつまらない。
だから人間がやった手仕事ってのは、
一見、まっすぐな直線のように見えますが
実際はゆらいでいるみたいなんですね。
それが人間の暖かくかみを出している感じがするんです。」
超絶技巧の職人技には、光のきらめきとぬくもりが輝いています。
- 住所:〒135-0003
東京都江東区猿江2丁目9-6 - 電話:03-3631-6457
美の壺2.色ガラスに命を吹き込む
薩摩びーどろ工芸・吹き師・野村誠さん
「薩摩切子」のガラスを吹いているのは、
薩摩びーどろ工芸の吹き師・野村誠さん。
試行錯誤しながら黒い切子を開発しました。
「中から見てグラインダーの影を感じるんです。
影を見ながらグラインダーの一を感じ取りながらカットを入れる」
と語ります。
漆黒だからこそ輝くガラスの輝き。
黒切子は大きな反響を呼び、新たな定番の色となりました。
- 住所:〒895-2203
鹿児島県薩摩郡さつま町永野5665-5 - 電 話:0996-58-0141
美の壺3.使うほどに気づく
江戸切子職人・堀口徹さん(堀口切子)
堀口切子の江戸切子職人・堀口徹さんが登場します。
堀口さんが作る切子には、
使う人の視点に立った仕掛けが施されています。
- 住所:〒132-0025
東京都江戸川区松江5丁目10-2 - 電話:03-6231-5561
料理人・植村良輔さん
切子を愛し、一年を通して使い続ける料理人、
植村良輔(うえむら りょうすけ)さんが登場します。
植村さんのお店は神戸の中山手通にある「料理屋植むら」です。
植村さんは、器を使う料理人の視点から堀口さんにアドバイス。
新たな切子作りに挑戦してきました。
「本当に一緒に器を作るというのはどういうことなのか、
自分の作ったものがどんな形で提供されているのか
その状況もわからない
(中略)お客様に届くまでにどれだけ考えてるのかっていう、
ちょっと30代前半にありがちな熱い魂のぶつかり合いですよね。」
と語ります。
- 所在地:〒650-0004
兵庫県神戸市中央区
中山手通1丁目24−14
ペンシルビル4階 - 電 話:050-3184-1015