MENU

イッピン「漆を極め伝統に挑む 石川県・山中漆器」

<番組紹介>
叢雲塗(むらくもぬり)という技法で
幻想的な模様を生み出す職人や、
蒔絵(まきえ)の技法で、
小さなピアスに美しい模様を施す職人など。
石川・山中漆器の高度な技に迫る。
温泉地の土産物として発展した石川県の山中漆器。
その伝統を受け継ぐ職人の一人は、
叢雲塗(むらくもぬり)という技法を使ってカップを
製作している。
カップの白い表面には、
黒い雲が広がっているような不思議な模様。
これは筆で描いたのではない。
数少ない職人の間でだけ伝えられた
特殊な技法によるものだ。
そして、直径わずか9ミリのピアスに、
蒔絵(まきえ)の技法で
美しい幾何学模様を施す職人など、
漆工芸の技に迫る。
初回放送日: 令和4(2022)年1月28日
 
 
 

1.むらくもカップ/SUWARI 叢雲塗
(浅田漆器工芸・清水一人さん)


www.youtube.com

 
「木地の山中」と言われる山中漆器。
木地、下地、そして上塗塗りの技術が高いのも、
山中漆器の特徴です。
 
「むらくも(叢雲)」とは、上塗を施し、
やや乾き始めたところに和蝋燭の煤を当てて、
黒雲のような模様をつけた変わり塗の一つです。
蝋燭の炎のような揺らめく様子が表現され、
塗りの表情は一つ一つ違い、同じ模様はひとつとしてありません。
 
山中漆器の産地には
手塗りの職人は約10人いらっしゃるそうですが、
そのうち「叢雲塗」が出来る職人さんは、
山中漆器の中で1人、清水さんしかいません。
 


www.youtube.com

 
浅田漆器工芸の浅田明彦さんは、
令和元(2018)年に開かれた木地師、塗師、蒔絵師の合同展示会で
清水さんが作った叢雲塗に出会い、
その炎のように揺らめく模様に惹きつけられ、
清水さんに商品を叢雲塗で仕上げることが出来るか尋ねたところ
快く引き受けてもらったのが始まりだそうです。
 
そうして出来た「むらくもカップ」は、
「2019年度 内閣総理大臣賞」を獲得。
 
また、底が丸くなった、ゆらゆら揺れる可愛らしいデザインの
「SUWARI」も登場。
山中漆器の木地師・久津見龍也さんのろくろの技術が活かされた
カップです。


www.youtube.com

 

 
  • 住所:〒922-0139
       石川県加賀市山中温泉菅谷町ハ215
  • 電話:0761-78-4200
 
 

2.Bisai(うるしアートはりや)

うるしアートはりや」は昭和56(1981)年に設立の蒔絵工房です。
針谷祐之・絹代さんご夫妻が茶道具の蒔絵師として活動を開始。
現在は、崇之さん・祥吾さん二人の息子さんも蒔絵師になり、
更にお2人のお嫁さんも加わり、
ご家族皆さんで活動していらっしゃいます。
 

 
祐之さんは、棗などの茶道具を中心に
伝統工芸士として伝統の技を極めて続ける正統派の作家さんです。


 
絹代さんは、漆をもっと生活にと、
アクセサリーなど新しい分野にも挑戦されていらっしゃる作家さんです。


 
「Bisai」は、崇之さんが平成27(2015)年に立ち上げた
女性向けアクセサリーブランドです。
1cmに満たない様々な色に輝く小さな白蝶貝に、漆や金粉を使って、
一つ一つ手作業で蒔絵が施されている 艶やかで上品なジュエリーは、
身に付ける方をさりげなく引き立ててくれます。
また「Mt.Artigiano」(モンテアルティジャーノ)という
男性に向けたアクセサリーブランドも立ち上げ、
ボタンダウンピアスなどを製作されています。

 
 
祥吾さんは細かい部分が美しい、
綺麗な蒔絵の作品を製作されています。

 
 
  • 住所:〒922-0111
       石川県加賀市山中温泉塚谷町2-124
  • 電話:0761-78-5154
 
 
<参考>
 

f:id:linderabella:20210513110253j:plain