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イッピン「ジャパニーズ・グリーンの小宇宙 埼玉・大宮の盆栽」

<番組紹介>
いま盆栽がブーム。
様々な植物を寄せ植えしたかわいらしい
盆栽。
狭いスペースでも楽しめるミニ盆栽。
かつてご隠居の趣味と思われていた盆栽が
大きく変わろうとしている。
海外でもBONSAIは広く親しまれ、
日本へのツアーが組まれるほど。
その発信地がさいたま市大宮。
関東大震災後、
江戸の伝統をくむ盆栽職人が移り住み、
盆栽町が誕生した。
女優の黒谷友香さんが大宮を訪れ、
盆栽の多彩な魅力をたっぷり紹介する。
 
<初回放送日:平成25(2013)年4月9日>
 
 

盆栽町

 
大宮駅から電車で2駅の場所に
盆栽の聖地と呼ばれる場所があります。
埼玉県さいたま市北区盆栽町(ぼんさいちょう)
です。
 
盆栽村の歴史
大正12(1923)年の「関東大震災」を契機に、
東京の文京区千駄木・駒込に集中していた
盆栽業者が、移り住んできたことで
誕生したと言われています。
最盛期には盆栽園は30軒程もありました。
 
 
昭和15年に旧大宮市に編入された後、
昭和17(1942)年には、世界にも例のない
盆栽町(ぼんさいちょう)という
行政上の正式な町名に生まれ変わりました。
 
盆栽を持っていないと住めない!?
 
大宮に盆栽村が出来た頃は、
「盆栽を10鉢以上持つこと」
「門戸を開放すること」
「二階屋は建てないこと」
「垣根は生垣にすること」が
居住規約定められていました。
 
盆栽村を開拓した先人達の先見性から、
ほぼ碁盤の目状に造られ、
道の両側には、
桜・紅葉・楓・欅などの木々を植えて、
「けやき通り」「もみじ通り」などと、
植えられた木の名前をつけた、
「盆栽四季の道」と呼んでいます。
 
そしてこのことが、現在でも
優れた景観を維持することに繋がりました。
 
盆栽町周辺の盆栽園
現在、盆栽町には5軒の盆栽園があり、
それぞれ特色ある盆栽を手掛けていて、
年間3万人の観光客が訪れ、
見る人の心を楽しませてくれます。
 
 
平成元(1989)年から4年おきに開催されている
「世界盆栽大会(WBC)」は、プロ・アマ問わず、世界中の盆栽好きが情報交換や友好を深める
ために一同に介すビッグイベントです。
第一回はさいたま市(旧大宮市)で開催。
平成29(2017)年には、28年ぶりに第8回大会が
さいたま市で開催されました。
 

1.美しい姿を作る
「仕上げのワザ」

 
盆栽は、自然が作り出す風景を
物語として表現したものです。
 
 
清香園(せいこうえん)の四代目園主で、
山田登美男さんによると、
「大宮盆栽」の特徴は、
手を加えて美しい姿に仕上げて
物語を際立たせていくことです。
 
 
芙蓉園」の二代目園主・竹山浩さんの
盆栽園では、落葉樹を用いた盆栽を
扱っています。
 
 
「雑木盆栽」(ぞうきぼんさい)は、
梅や桜、モミジやケヤキなどの葉を落とす
四季の移り変わりを楽しめる盆栽です。
幹の形が変わった種類が多く、
独特の雰囲気も楽しむことが出来ますが、
他の盆栽と比較して成長が早いため、
まめな手入れが必要な盆栽です。
 
  • 住所:〒331-0805
    埼玉県さいたま市北区盆栽町268
  • 電話:048-663-3931
 
  • 住所:〒331-0805
    埼玉県さいたま市北区盆栽町96
  • 電話:048-666-2400
 
 

2.盆栽を楽しく観賞しよう!

 
埼玉県さいたま市では、
「盆栽」を地域産業に位置づけるために
様々な活動を行っています。
 
世界で初めての公立盆栽美術館です。
学芸員の田口文哉さんに、
盆栽を観賞する時の基本の姿勢を
教えていただきました。
 
職人の手によって仕上げられた盆栽は、
なぜ人の心を掴むのか。
 
職人の手が入った盆栽と
入っていない盆栽の2つを用意し、
2つの盆栽をそれぞれ1分ずつ見てもらい、
「視覚野」と「体性感覚野」の
血流の変化を調べてみると、
職人の手が入った盆栽は「広がり」を感じ、
入っていない盆栽は「圧迫感」を感じることが
分かりました。
 
 
  • 住所:〒331-0804
    埼玉県さいたま市北区土呂町
    2丁目24-3
  • 電話:048-780-2091
 
 

3.新しい盆栽スタイル!

 
盆栽の世界では、樹高によって

・「大品盆栽だいひんぼんさい」  :樹高40cm 以上
 

・「中品盆栽ちゅうひんぼんさい」:樹高20cm〜40cm
 

・「小品盆栽しょうひんぼんさい」:樹高20cm 以下
 

に分類されます。
 
 
「小品盆栽」(しょうひんぼんさい)のエキスパートでまめ盆栽・山野草・ 作家鉢などを販売している「盆栽大野」の大野朝美さんのもとを
訪ねました。
「盆栽大野」は創業40年。
手の平に乗るほどの大きさの盆栽を作って
います。
 
盆栽大野
  • 住所:〒337-0024
    埼玉県さいたま市見沼区片柳1373
  • 電話:090-2446-4403
 
 
今大宮では、若い感性が作り出す
「盆栽」が誕生している。
盆栽園「清香園」の5代目家元で、
盆栽作家の山田香織(やまだ かおり)さんは、
伝統にとらわれず、様々な種類の植物で
盆栽を作っています。
 

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