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イッピン「土と向き合い 未来へつなぐ〜富山 越中瀬戸焼〜」

<番組紹介>
400年超の伝統誇る加賀百万石愛用の名品!
幻の土復活させた父の艶やかな白い茶器と
娘の透かし彫りの花入れ!
多彩な土掘り釉薬作る陶芸家たち!
新たな伝統作る後継者育成
 
三角の斬新な茶器の艶やかな肌合い生むキメ細かい白い土!
職人歴47年の陶芸家の熟練ひもづくりの技!
江戸時代の名品黄瀬戸茶碗生んだ幻の土を執念で探し出す!
「失敗重ね素材と向き合うしかない」釉薬に悩む若手育てる
陶芸家の思い!
職人が土を掘り釉薬も作る越中瀬戸焼に憧れ
千葉から移り住んだ女性!
父に弟子入り、1年焼かせてもらえなかった娘の格闘!
父が復活した幻の土使い自ら習得した技法で
竹籠状の華やかな花入れに挑む
 
 
 
 
半世紀近く続く茶道具の品評会で高い評価を受けている
越中瀬戸焼の茶道具。
器に使っている土は、地元で採れる、キメの細かい白い土です。
江戸時代に取り尽くされたと言われ、
幻の土と言われていたこの白い土を今に蘇らせたのは、
地元の窯元の一人、職人歴47年の陶芸家、釋永由紀夫さんです。
 
そしてその釋永さんお嬢さんは、
この幻の白い土を使って、
北陸の飲食店で使われている花入れを作りました。
同じ土を使いながらも、独自の技法を追及し、
暮らしに彩りを加える器作りに挑戦し続けています。
 
 
 

1. 庄楽窯

庄楽窯は、越中瀬戸焼を代表する陶芸家、
釋永由紀夫(しゃくながゆきお)さんの窯元です。
 
釋永さんが作る器はどれも、
気品が漂う優雅な佇まいをしています。
釋永さんは、幻とまで呼ばれた地元の土で、
茶碗や茶入れなど、様々な器を作ってきました。
 
幻の土は、鉄分が少なく、きめが細かく粘りがあるので、
成形しやすい。
その土を、指に力を込めて塗り込むように丹念に
接着させていきます。
 
 
21歳でこの道に入った釋永さん。
ある日、富山市の博物館で、
立山の白い土を使った
江戸時代の名品「黄瀬戸茶碗」を見ました。
そして、釉薬の乗りが良く、美しい肌合いのその姿に
衝撃を受けました。
 
釋永さんが「黄瀬戸茶碗」を見た当時(昭和の時代)は、
白い土は明治に入った頃に既に採り尽くされた言われ、
「幻の土」とされていました。
 
しかし本当に幻なのか・・・。
釋永さんは毎日のように探し回りました。
そして2年、ある建設現場でその土を見つけ出します。
ところがその土は粒子がバラバラで、
釋永さんの理想とは程遠いものでした。
 
そこでまず、粒子を細かくしようと考え、
釉薬作りで使う
鉱物をすり潰す機器で土を砕いてみましたが、
粒子の角が取れて丸くなり、
形を作ってもコシがなくて潰れてしまうという、
結果としてダメな土になってしまいました。
 
そこで、
まず目の細かさの違う2種類のふるいにかけて、
粗い粒子を徹底的に取り除き、
その後、残った粒子を水に沈ませて
更に細かい粒子を得ることにしてみました。
粒子を水に沈ませると、
大きな粒子は重いので下に、
細かな粒子は軽いので上に積り、
粒子の層が出来ます。
そして上に積もった細かい粒子だけを取り出して、
使うことにしてみました。
 
粒子を取り出すまでおよそ1カ月。
通常の土作りに比べて、3倍の時間が掛かります。
 
仕上げはカンナで削ります。
表面を削ると、より美しさが際立ってきました。
これを焼くことで、艶やかな肌合いの器が出来上がりました。
 
  • 住所:〒930-3245
       富山県中新川郡立山町上末51
  • 電話:076-462-2846
 
 

2.陶農館(加藤聡明さん)

 
越中瀬戸焼では、後継者育成に力を入れています。
陶農館」は430年以上の伝統を持つ
越中瀬戸焼と農業の
「陶農一体」の文化を伝えることを目的とした施設です。
5人の作家の作品の展示・販売に加え、
陶芸教室や登り窯の貸し出しも行なっています。
 


www.youtube.com

 
山田智子さんは、昨年10年のここでの研修を終え、
自身の工房を立ち上げたばかりです。
今、山田さんは、
柔らかい印象の白い釉薬を作ることに力を注いでいます。
相談に乗っていたのは、講師は「四郎八窯」の加藤聡明さんです。
 
次に加藤さんは、
5年目の研修生千田里実さんを連れて、
白い土を採取する実習を行っていました。
 
越中瀬戸焼「陶農館
  • 住  所:富山県中新川郡立山町瀬戸新31
  • 営業時間:9:00~16:00
  • 定 休 日 :火曜日・年末年始
         (12月29日~1月3日)
  • 電  話:076-462-3929
 
 

3.「花入れ」(釋永陽陶芸工房・釋永陽さん)

 
空間に華やぎをもたらすと評判の越中瀬戸焼の「花入れ」。
金沢のワインバーや富山の日本料理の店で使われています。
手掛けた釋永陽さんは、
白い土を復活させた釋永由紀夫さんのお嬢さんです。
 
陽さんも、父・由紀夫さんと同じく白い土を使いますが、
作り方はまるで違います。
まず轆轤で空洞の器を作り、
薄く線彫りをして網目模様を引いたら、
「透かし彫り」をしていきます。
生地はまだ半乾きですから、
何度もナイフを入れると歪んでしまいます。
陽さんは、躊躇わずに、一気に切っていきます。
 
陽さんは、20歳で京都の陶芸の学校を卒業後、
お父様の窯元に弟子入りし、修行。
そして15年後、独立を決意。
独立した陽さんは、暮らしに彩りを加え、
使う人が楽しくなる器作りに力を入れています。
 
「花入れ」の仕上げは、竹かごの様になるように
カンナで薄く削っていきます。
お父様に頼るのではなく、自ら習得した技法が「透かし彫り」です。
「花入れ」は、陽さんの代表作の一つになりました。
 
  • 住所:〒930-3223
       富山県中新川郡立山町虫谷29
  • 電話:076-463-2233
 
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