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イッピン「キラリ輝くネックレス 兵庫・真珠宝飾」

<番組紹介>
兵庫・神戸は、世界の真珠の8割が集まる街。
集められた真珠は、ネックレスなどの
ジュエリーにするため選別・加工されていく。
自然が生み出す、ひとつとして同じものが
ない真珠。
その美しさを最大限に引き出すために
駆使するのが、輝きや大きさを
瞬時に見分ける高度な技術。
今回は真珠のアクセサリーを愛用する
モデル知花くららが、
知られざる加工の秘密に迫る。
また、変わり種真珠を活用しようと
新たな挑戦をする人々も紹介する。
 
<初回放送日:平成25(2013)年9月24日>
 


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約8割の世界の真珠が集まる「真珠の街」、
兵庫県神戸市。
約200もの加工や卸など、
真珠の関連業者が集まっています。
 
 
キレイな真ん丸の
「真円真珠」(しんえんしんじゅ)の養殖が
盛んになり始めた昭和3(1928)年頃、
日本ではまだまだ手の届く価格ではなかった
真珠の需要は、専らヨーロッパやアメリカに
限られていました。
 
 
そんな中、海外輸出に向けて
三重県を始めとする
真珠養殖に長けた県から、
地理的にも近い国際港である神戸港に
真珠が集まってきたのです。
こうして神戸では、真珠加工技術が
目まぐるしく発展していき、
いつしか「パールシティ」と
呼ばれるようになりました。
 
 

真珠加工(水木真珠)

 
現在、日本の8割の真珠の加工・流通を
神戸が担っています。
真珠加工業者が集中する神戸市北野町の
通称「北野パールストリート」には、
約220社の真珠関連業者が集まっています。
 
神戸は、今や世界でも
有数の真珠加工の都市として、
海外からのバイヤーから一目置かれています。
 
神戸市にある「水木真珠」では、
真珠の価値を大きく左右する
「光沢」の選別を行っています。
真珠の繊細な輝きは
機械では判別出来ないため
人の目によって、厳格に行われています。
作業員は、竹のピンセットを使って、
自然光の中で、瞬時に「光沢」の強弱を見極め、
1日に数万個の真珠を選別しているそうです。
 
 
用途別選別を終えた「真珠」は、
ネックレスにするなら、
糸を通すための穴を素早く正確に、
専用のドリルで穴を開けていきます。
熟練者の宮永鈴代さんは、
1日に5000個の穴を開けます。
真珠を魅力的に見せることが出来る場所を
特定して穴を開けていて、
1個にかける時間は僅か1秒程度。
 
真珠を加工する際には
真珠の照り具合を判断するために
作業場の電気はつけません。
 
神戸の北野の街は、海から北に一直線、
六甲山の麓付近まで上がった場所に
位置しています。
この六甲山から南に向って注がれる
太陽の光「北光線」は、
真珠の色や光沢を見極めるのに最適なのです。
 
ネックレスの糸を通すために
穴が開けられた真珠は
形、光沢などの選別が再度行われると、
最終的に20段階のグレードに分かれ、
最高級のものにいたっては、
その出現率が0.5%程度なんだとか。
 
ネックレスに使われる真珠は
形、光沢などで選別され、
ネックレスの原型である
「連」というものに組まれます。
職人はネックレスの
トップ部分には大きいもの、
留め金付近には小さい真珠が来るように
配置したら、糸を通していきます。
職人ら1年目にマニュアルを教えられるも、
その後は自らの判断基準を確立する必要が
あるのだそうです。
 
 
こうして出来たネックレスは
国内外のバイヤーに買い取られて、
やがて宝飾品として世界の女性達を
彩るのです。
 
  • 住所:〒650-0001
    神戸市中央区加納町2-4-10
    水木ビルディング8F
  • 電話:078-221-0029
 
 

真珠の街・神戸

「真珠の街」と呼ばれる神戸。
世界最高水準の品質を持つ日本の真珠を求め、
世界各国から、神戸にバイヤーらが集まって
来ます。
ところで神戸は、真珠の養殖を行っている
訳ではないのに、なぜ「真珠の街」と呼ばれて
いるのでしょうか。
 
20世紀初頭に養殖技術が確立すると、
日本の真珠は一気に世界を席巻しました。
産地の三重や愛媛に近くで、国際港を有する
神戸は輸出の一大拠点に成長し、
真珠商社や外国商人が増えました。
 
また、神戸の北野の街が、
真珠を選別するのに適した
「北光線」が入ってくる位置にあったため、
真珠メーカーはこの北野の街を中心として
発展しました。
 
真珠の加工技術の確立
「神戸」と「真珠」の歴史を語る上
で欠かせない人物に、
高知県出身の実業家・
藤堂安家(とうどうやすいえ)がいます。
タカハシパール」の創業者で、
日本における真珠加工術の元祖です。
 
「真円形真珠」の養殖が発達したことで、
傷やシミのない真珠は高値で
売買されるようになりましたが、
シミ付きの真珠は、
海岸に大量に放置されていました。
藤堂氏は、これに目をつけ、
珊瑚のシミ抜きに使われていた技術を
真珠にも応用して成功。
同時に真珠の染色にも成功しました。
 
これをきっかけに、神戸の北野に
真珠加工の会社が次々と創立され、
神戸が真珠業界の発展と
海外の市場との流通の拠点となりました。
 
神戸の立地
神戸で真珠の加工が盛んになった要因は
その立地にもあります。
立地とともに重要だったのが、
町の北に位置する六甲山です。
南から差し込んだ太陽光「北光線」が、
緑の山肌に反射し、やわらかな北からの
光となって降り注ぐ。
真珠の質を見極めて緻密な作業を行うには、
安定した北からの自然光が不可欠とされ、
この光を求めて技術者達も集まり、
作業場は概ね山側を向いており、
そこで真珠の選別や加工が行われています。
 
国際貿易拠点「神戸」
もう一つの理由としては、
神戸が国際貿易拠点であったことが
挙げられます。
神戸の真珠産業が本格的に始まった当時は
高価なものだった真珠は、国内向けというより
海外への輸出用がほとんど。
そのため、輸出環境が整っていた神戸で
真珠産業が発展していったと言われています。
 

「バロック真珠」
(アンディ・ミュラーさん)

最近は、大粒の黒真珠など、
「南洋真珠」にも人気が集まっています。
アンディ・ミュラー社長は
「世界中の人が 『神戸といえばパール』と
 一番に思いつくように、
 高品質の真珠を届け続けたい」と
おっしゃっていました。
 
アンディ・ミュラーさんは、
昭和43(1968)年の来日以来、
神戸を拠点に、南洋真珠の養殖から
加工、流通まで手掛けています。
ミュラーさんによると
日本で加工した真珠は
世界トップクラスの品質で、
外国人バイヤーの評価も高いそうです。
真珠は丸くて白いだけでなく、
いびつな形をした
「バロック真珠」などもあります。
  • 住所:〒650-0004
    神戸市中央区中山手通1-23-16
    シャンティビル401
  • 電話:078-222-2209
 
 
 

「クアラントット」伏見愛佳さん

 
神戸市にある人気ジュエリーショップ
真珠を始めとする様々な素材を使った
ジュエリーが並んでいます。
 
優しげで繊細なフォルムやデザインが印象的な
ジュエリーのデザインを手掛けているのは、
「クアラントット」のデザイナー・
伏見愛佳(ふしみ あいか)さんです。
日本で彫金技術を学んだ伏見さんは、
宝飾の本場イタリアのフィレンツェに渡って
数々の職人から本場の技術を習得し、
「クアラントット」をオープンさせました。
 
  • 住所:〒650-0012
    兵庫県神戸市中央区北長狭通
       3-12-14
  • 電話:078-326-48484
       0120-84-4848
  • オンラインショップ
 

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