伝統工芸品
天然の木綿は、 綿特有の天然不純物や 撚糸の不純物や油などが付着しているため茶色がかって、 更に特有のニオイがあります。 また綿布を作る時、 そのまま織機にかけると、強度や摩擦耐性の不足により、 綿糸から糸切れや毛羽・毛玉が大量に発生し、 生産性…
「注染」(ちゅうせん)とは、 読んで字のごとく、 特殊な糊で防染し、何層にも折り重ねた生地に 染料を「注」いで模様部分(柄)を「染」め上げる 伝統的な型染めの一種です。 表と裏を同時に染めるため、長く使い込んでも色褪せしにくいです。 大阪府堺市…
「美濃焼」は、岐阜県東部に位置する東濃地方の3つの市 (多治見・土岐市・瑞浪市)で主に生産される陶磁器のことです。 歴史 伝統的工芸品 志野 織部 黄瀬戸 瀬戸黒・引出黒 灰釉 染付 天目 赤絵 青磁 鉄釉 粉引 御深井 飴釉 美濃伊賀 美濃唐津 美濃焼の人…
「指物」(さしもの)とは、 金属の釘などを使わずに、 木を削ったり彫って作った「継ぎ手」と呼ばれる凸と凹の部材を、 それらを直角に組み合わせ、かつ外側に組み手を見せずに作られた 家具や調度品などの総称です。 「指物」と言われる由縁は、 「物指し…
徳島県は歴史や文化、自然も豊かな所です。 特に県土の76%を占める森では「徳島すぎ」がすくすくと育っています。 徳島県の吉野川以南、特に剣山周辺は、全国有数の多雨地域です。 水が豊かなので米は多く実るのですが、一方で地滑りが頻発する地帯でした。…
「雄勝石」(おがついし)とは、 宮城県石巻市雄勝町の2億3千~5千万年前の地層から産出する、 黒色で光沢がある硬質の石材を言います。 「雄勝硯」は日本の書道の道具として、 600年以上の歴史を持ちます。 また、近年は硯以外にも雄勝石を使った新しい工芸…
「津軽びいどろ」は、 陸奥湾近辺で作られていた 「漁業用浮玉」の製法を応用して作られるようになった 「北洋硝子」というガラス製造メーカー単独ブランドです。 「宙吹き」「型吹き」「スピン」「圧迫」「ピンブロー」など9つの技法、 100色以上のカラーバリエー…
日本のほぼ中央に位置する岐阜県関市は、 緑溢れる山々に清らかな川、美しい自然環境に恵まれた市です。 そんな関市は、鎌倉時代から刀鍛冶の歴史を持ち、 名刀の産地として繁栄してきました。 その卓越した伝統技術は、現代の刀匠や刃物産業に受け継がれ、 …
「編組工芸」(へんそこうげい)とは、 編んだり、組んだりして制作された手工芸品をいいます。 竹や籐 (とう)、藤、あけび、柳、蒲、麦わらなどを素材とし、 古くから家具、敷物、すだれなど生活用具に使われてきました。 「編組工芸」(へんそこうげい)の…
日本で陶器一般を指す「せともの」という言葉は、 長い歴史の中で、 焼き物作りを牽引してきた「瀬戸焼」からきています。 「瀬戸焼」は「日本六古窯」の一つで、 愛知県瀬戸市とその周辺で生産される陶磁器の総称です。 瀬戸においては、遅くとも平安11世…
関東で歴史の最も古い焼き物の産地、笠間。 江戸時代中期の安永年間 (1772〜1781年) 、 笠間藩・箱田村 (現在の笠間市箱田地区) の 名主・久野半右衛門 (くの はんうえもん) が、 信楽焼の陶工の指導を受けて開窯したことが始まりとされています。 その後、…
高知県内の高知市から東部の海岸地域では 端午の節句に男の子の逞しく健やかな成長を願って、 鯉のぼりや幟とともに、巨大な祝い旗「フラフ」が掲げられます。 男児誕生の祝いとして、 親戚から家紋や名前を入れた「フラフ」が贈られ、 近所の人々が手伝って…
www.youtube.com 日本の伝統的な技法「象嵌」(ぞうがん)は、 模様を象(かたど)り、嵌(は)め込むという意味で、 金属や木材、陶磁などに模様を彫り、 その窪みに別な素材をはめ込む加飾法です。 「京象嵌」(きょうぞうがん)とは 「象嵌」の歴史 京象…
鹿沼市は麻の生産量日本一を誇る産地です。 鹿沼の麻は古くから「野州麻」(やしゅうあさ)と呼ばれ、 美しい光沢があり薄くしなやかで丈夫なのが特徴で、 全国各地に出荷されています。 かつて、日本の麻は衣食住を支える存在として、 各地で大切に栽培され…
「秀衡塗」は、 平安時代末期に、当時奥州平泉を治めていた藤原秀衡が、 京より招いた職人に 地元原産の漆と金をふんだんに使った器を造らせたのが 起源とされています。 平泉の黄金文化を象徴するもののひとつで、 「源氏雲」に「有職菱文」を配した意匠と …
奈良漆器の歴史 奈良は日本の漆工芸発祥の地です。 仏教伝来を契機とした「天平文化」とともに花開き、 漆で絵を描いたもの、螺鈿、金銀平脱、平文など 多種多様な技法を自由に駆使して、 目の覚めるような美しい器物が作られました。 その頃の数多くの作品…
「越中瀬戸焼」(えっちゅうせとやき)は 富山県立山町上末(うわずえ)、瀬戸地区で焼かれている 430年以上の歴史を有する陶芸です。 明治以降、一旦は衰退しますが、昭和に入り再興を果たしています。 あのスティーブ・ジョブズが購入したことで話題になっ…
「水府」は江戸時代の水戸の別称です。 その水府・水戸は、岐阜、八女(福岡県)とともに 「提灯の日本三大産地」と言われています。 提灯の歴史は古く、その起源は室町時代まで遡ると言われています。 当時、Chinaからもたらされたとされる提灯は、 竹かご…
和歌山は丸編ニット生地生産国内1位を誇る ニットの総合産地です。 和歌山ニットの歴史 和歌山ニットの特徴 ニットとは メリヤスの語源 メリヤスの歴史 和歌山ニットの特徴 和歌山ニットの歴史 江戸時代より、紀北の紀ノ川流域では綿作が盛んで、 綿を原料…
「美濃和紙」は、岐阜県・美濃市で主に生産される伝統的工芸品です。 光を通すと美しい輝きを放つ和紙で、「日本三大和紙」の一つです。 [日本三大和紙] 岐阜県の「美濃和紙」 高知県の「土佐和紙」 福井県の「越前和紙」 平成26(2014)年11月にユネスコ無…
日々の生活に彩りをくれるお掃除の道具のひとつ「箒」(ほうき)。 原料から全て職人の手で作られている 「中津箒」(なかつほうき)は 伝統的な技術を残しながらも 現代の生活に馴染むよう作られています。 箒の歴史 中津箒 箒の使い方 箒の歴史 「箒」(ほ…
開港間もない横浜の地に全国の陶工達が集い、 誕生した焼き物が「横浜焼」です。 素地や顔料は 肥前や京都、瀬戸など様々な産地から仕入れ、 主に絵付けのみが施され、 主として海外への輸出向けに製作されました。 輸出されると同時に、 海外の宝石のような…
「越前箪笥」(えちぜんたんす)とは、 主に福井県越前市や鯖江市周辺で ケヤキやキリなどの木材を 奈良時代より伝わる越前指物の技術で加工し、 豊かな装飾の鉄製金具や漆塗りで施した 重厚な作りの和箪笥です。 鉄製金具には「越前打刃物」の技術、 漆塗り…
箱根山系は、京都嵐山、鳥取の大山と並ぶ 日本屈指の樹種豊富な地域です。 その樹種の天然の色を生かして様々な模様を作り、 それを用いて箱などの製品にした物が 我が国では他に例を見ない独特の木工芸品「箱根寄木細工」です。 歴史 「箱根寄木細工」の始…
「小田原漆器」とは、 神奈川県小田原市で作られている漆器です。 主に欅(けやき)を使用していることから 堅牢で、また木地の木目の美しさが特徴の漆器です。 小田原漆器の歴史 「小田原漆器」とは 小田原漆器の歴史 「小田原漆器」の起源は、室町時代中期…
世界に誇る「天草陶石」 天草陶石の発見 平賀源内の建白書『陶器工夫書』 「天草陶石」鉱床 「天草陶石」で作られた製品 特徴 天草陶磁器について 歴史 磁器 陶器 瀬戸焼 現在 世界に誇る「天草陶石」 「天草陶石」と呼ばれる熊本県天草産の陶石は、 単体で…
美しい自然に囲まれた鳥取県。 鳥取砂丘を思いがちですがそれだけでなく、 焼き物の生産も盛んです。 鳥取県は土や石の種類が豊富だったことから、 江戸時代に焼き物が盛んになりました。 「若桜ヒスイ」 鳥取県八頭郡若桜町角谷産「若桜ヒスイ」。 この産地…
「小砂焼」は「こいさごやき」と読みます。 栃木県東部に位置する那珂川町(旧馬頭町)の馬頭地区は、 江戸時代は水戸藩に属しています。 「小砂焼」は、 天保元(1830)年に水戸藩主・徳川斉昭がこの陶土を発見し、 水戸藩の殖産興業政策により城下に製陶所…
『万葉集』には次のような歌が詠まれています。 「下野の三毳の山の小楢(こなら)のす まぐはし児ろは誰が笥(たがけ)か持たむ」 ~下野の三毳山のコナラの木のように可愛らしい娘は、 誰のお椀を持つのかな(誰と結婚するのかな)~ 三毳山(みかもやま)…
栃木県益子町は、広大な関東平野の奥まった北の端に位置し、 小貝川が町西側を北から南へと流れ、 その河岸の平野部が町の大部分を占めています。 町の南部は茨城県と県境を接し、丘陵地となっています。 窯を築くための傾斜地に恵まれ、 周囲の低山には燃料…